富山県高岡市と氷見市(ひみし)の境界に位置する標高274mの山で、能登半島国定公園に指定されています。東峰と西峰からなる双耳峰で、古来より神の山として崇められてきました。越中国を見渡す山は戦略的にも重要で、中世には西峰の山上に松倉城、増山城と並ぶ越中三大山城のひとつ守山城が築かれていました。
最も眺めがいいのは城山園地(守山城本丸跡)
万葉歌人の大伴家持(おおとものやかもち)が越中国司として赴任したとき、二上山をこよなく愛し「玉くしげ 二上山に鳴く鳥の 声の恋しき時は来にけり」という歌を『万葉集』(巻17-3987)に残し、御前下駐車場には大伴家持銅像も立っています。
永禄11年(1568年)3月、越後の上杉謙信は大軍を率いて越中へ侵攻し、守山城を攻撃しています。
その後、越中は、反豊臣・反前田の姿勢を崩さなかった越中領有の佐々成政(さっさなりまさ)と秀吉配下の前田利家の攻防の場となります。
厳冬の北アルプス・立山を越えて浜松城の徳川家康に支援を求めた佐々成政ですが、天正13年(1585年)、富山城を秀吉軍に包囲されて降伏。
守山城を含む越中三郡(礪波・射水・婦負)は前田氏の領有となり、前田利長が最初に入城したのが、二上山にあった守山城です。
現在、山王日吉社の建つ山頂直下はブナの森になっています。
守山城の遺構としては山頂一帯に石垣、空濠の一部が残されています。
二上山の西の峰にある守山城本丸跡は城山園地として整備され、高岡市はもちろん、氷見、砺波平野まで一望にします。
全長約8.4kmの二上山万葉ラインが山頂近くまで通じているのでドライブにも最適。
一帯は二上山公園として整備され、鉢伏園地、万葉植物園、城山園地、二上山郷土資料館、貝山園地などが整備されています。
展望台は、鉢伏山駐車場(平和の鐘)と、二上山展望台、城山園地(守山城本丸跡)、二上山万葉植物園などですが、城山園地(守山城本丸跡)が随一の絶景で、夜景鑑賞スポットとしても人気があります。
山中には幻の滝と呼ばれ、不動明王像が祀られる城光寺の滝もあり、ハイキングコースの「二上山公園幻の滝コース」(下二上バス停〜万葉植物園〜二上山山頂〜城光寺の滝〜城光寺運動公園バス停/5.5km、所要1時間40分)で到達可能。
名称 | 二上山(守山城跡)/ふたがみやま(もりやまじょうあと) |
所在地 | 富山県高岡市二上 |
関連HP | 高岡市公式ホームページ |
電車・バスで | あいの風とやま鉄道高岡駅からタクシーで20分 |
ドライブで | 能越自動車道高岡北ICから6km。北陸自動車道小杉ICから約20km |
駐車場 | 御前下駐車場・城山駐車場を利用 |
問い合わせ | 高岡市都市創造部花と緑の課 TEL:0766-20-1416/FAX:0766-20-1655 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag