富山県高岡市川原町、明治33年の高岡大火の直後の明治35年、高岡市山町筋(御馬出町)に建築された中越銀行の支店が若井家住宅主屋(旧中越銀行)。大火後の建築で、防火を強く意識して、土蔵造りになっています。大正年間に現在地へ移築されていますが、土蔵造り建物が数多く残る山町筋でも珍しい入母屋造り妻入の形式です。
黒漆喰土蔵造りの銀行建築
伝統的な黒漆喰土蔵造りの重厚な造りですが、基本的な構造は木造2階建て、入母屋造妻入桟瓦葺きです。
昭和46年に若井家が購入し住宅に転用していますが、若井家住宅主屋(旧中越銀行)として国の登録有形文化財に指定。
また高岡市歴史的風致形成建造物にも登録されています。
現在も個人所有のため内部の見学は不可。
ちなみに、中越銀行は、明治28年開業し、砺波地方の地主層の発起で砺波市に本拠を構えた地方銀行(大正10年に富山合同貯蓄銀行に統合)。
北陸銀行の前身のひとつで、戦時下の「一県一行」政策で富山銀行、高岡銀行と合併し、北陸銀行が誕生しています。
明治42年築の旧中越銀行本店は、砺波市花園町のチューリップ公園内に砺波郷土資料館として再生されています。
また、大正13年築の旧中越銀行小樽支店(旧北陸銀行南小樽支店)も小樽市入船1丁目に現存(小樽市指定歴史的建造物)。
名称 | 若井家住宅主屋(旧中越銀行)/わかいけじゅうたくおもやきゅうちゅうえつぎんこう |
所在地 | 富山県高岡市川原町65-6 |
電車・バスで | 万葉線片原町駅から徒歩7分 |
ドライブで | 能越自動車道高岡ICから約5km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 高岡市教育委員会文化財課 TEL:0766-20-1453 |
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