金剛峯寺・蟠龍庭

金剛峯寺・蟠龍庭

和歌山県伊都郡高野町高野山、高野山真言宗総本山の寺、金剛峯寺(こんごうぶじ)。「弘法大師御入定1150年・御遠忌大法会」を記念して昭和56年に造園された、国内最大級の石庭が蟠龍庭(ばんりゅうてい)。蟠龍とは、天に昇らず高野山に潜んでいる龍のこと。主殿から渡り廊下を抜けた場所に作庭されています。

真言密教の「両部不二思想」を具現化した庭

500坪の広さに砂を撒き、雲海を表現(雲海の中央に奥殿が浮かぶという設計)。
雲海の中で向かって左に雄、向かって右に雌の一対の龍が向かい合い(石組みで龍を表現)、奥殿を守っているように表現されているのです。

金剛頂経(こんごうちょうぎょう=金剛界曼荼羅の典拠となる経典)の説く「金剛界=大日如来の知恵の世界」と大日経(だいにちきょう)の説く「胎蔵界=大日如来の理性」の金胎不二(金剛界と胎蔵界は不二一体=両部不二)という空海独自の密教を体現している点にも注目を。
真言密教では、金剛頂経と大日経が「両部の大経」で空海は、両部は一具にして、そこに甲乙浅深はないとしたのです(両部不二思想が完成した時代は定かでありません)。

龍を表現する石は、空海誕生の地である四国の花崗岩が、雲海を表す白川砂は東寺の建つ京都のものを使用しています。

金剛峯寺・蟠龍庭
名称 金剛峯寺・蟠龍庭/こんごうぶじ・ばんりゅうてい
所在地 和歌山県伊都郡高野町高野山132
関連HP 金剛峯寺公式ホームページ
電車・バスで 南海高野線高野山駅から南海りんかんバス奥の院前行きで11分、千手院橋下車
ドライブで 京奈和自動車道紀北かつらぎICから約23km
駐車場 金剛峯寺前駐車場(39台)・金剛峯寺第2駐車場(72台)/無料
問い合わせ 金剛峯寺 TEL:0736-56-2011/FAX:0736-56-4640
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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