和歌山県田辺市磯間、紀伊水道に面した田辺湾の最奥部にある古墳時代の集団墓が磯間岩陰遺跡(いそまいわかげいせき)で、国の史跡。かつては海岸だった地で、海食崖を使った古墳時代の墓地。5世紀末〜7世紀前半までの石室で、発掘調査で人骨13体、須恵器、須恵器、鹿角装鉄剣、鹿角製釣針などが出土しています。
漁撈集団の首長とその一族の墓地
軟質砂岩の海食崖(幅23m、奥行5m、高さ5m)から、竪穴式石室8基と火葬跡5ヶ所が確認され、長さ2.9m、幅0.7m、高さ0.7mの規模の最大の1号石室から60歳前後と推定される大人と幼児の2体が向きあいで出土。
さらに副葬品として、直弧文の装飾をもつ大小2口の鹿角装の鉄剣、鉾、鏃などが見つかっています。
5ヶ所の火葬跡のうち、最も古い1火葬跡と2火葬跡からは、人骨とともに金銅製耳環6個が出土しています。
磯間岩陰遺跡から出土した鉄製鏃、鹿角製鳴鏑、鹿角装鉄剣、鹿角製刀子柄、鹿角製釣針、鹿角製疑似餌、鉄製釣針、鹿角製刺突具、鉄製刺突具、漁骨製錐、貝製錐、土師器、須恵器、は国の重要文化財に指定されています。
漁撈的色彩の強い副葬品の内容から、5世紀末に登場した漁撈集団の首長とその一族の墓地と推測されています。
古墳文化の波及に伴って形成された地方色ある墓として貴重なもので、国の史跡に。
磯間岩陰遺跡 | |
名称 | 磯間岩陰遺跡/いそまいわかげいせき |
所在地 | 和歌山県田辺市磯間 |
電車・バスで | JR紀伊田辺駅から徒歩20分 |
ドライブで | 阪和自動車道南紀田辺ICから約4.5km |
問い合わせ | 田辺市教育委員会 TEL:0739-26-9943/FAX:0739-25-6029 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag