高野山・化粧地蔵

和歌山県伊都郡高野町高野山、高野山のなかでも大師信仰の中心聖地とされる奥の院への参道途中にある不思議な地蔵尊が、化粧地蔵。化粧をすると願い事が叶う、美人になるといわれることから、その名の通り、参詣者の手により化粧をされている地蔵尊です。

化粧をすると美人になる!?

中の橋と御廟橋（ごびょうばし）の中間、芭蕉句碑近くにあるのが、化粧地蔵で、参道の右手にあるのですぐわかります。
高野山には、健脚祈願のわらじ地蔵尊、安産地蔵尊、虫歯治癒祈願の声明地蔵尊、病気平癒祈願の笠地蔵尊、人の身代わりになって頬を切られたという伝承のある身代り地蔵尊（頬切地蔵尊）、汗かき地蔵尊、爪彫地蔵尊、おたけ地蔵尊、お助け地蔵尊など多くの地蔵菩薩が祀られています。

釈迦入滅後、弥勒菩薩（みろくぼさつ）が如来として出現するまでの無仏の間、六道すべての世界（地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道）に現れて衆生を救済する役割を担ったのが地蔵菩薩。
道端に立つ姿は、どんな片隅にある存在にも慈悲の手を差し伸べる菩薩行を表しているのだとか。

ちなみに高野山では御廟橋から先は撮影禁止ですが、化粧地蔵は撮影可能なので、SNSにもアップできます。

高野山 一の橋

高野山・金剛峯寺の信仰の中心で空海（弘法大師）が禅定に入るという御廟所のある聖地が奥之院。正式の参拝は、一の橋から参道を歩くもの。一の橋から御廟まで2kmの参道には、20万基を超える諸大名の墓石、祈念碑、慰霊碑が配され、樹齢1000年という

高野山 奥之院

空海が開いた真言密教の聖地で、世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産にもなっている高野山（和歌山県高野町）。高野山の山上で壇上伽藍（だんじょうがらん）と並ぶ聖域となっているのが、弘法大師御廟や戦国大名や近世大名の墓所、20万基を超

高野山・女人堂

明治5年に女人禁制が解かれるまで、高野山は女性の立ち入りが厳しく禁じられていました。女人禁制の時代には、高野山に通じる主要な参詣道には、女人堂が建てられ、女性は女人堂に籠り、空海が葬られた弘法大師御廟を遥拝したのです。京大坂道（きょうおおさ