山口県美祢市美東町、秋吉台の東北部にある石灰洞穴(鍾乳洞)が、大正洞。戦乱の世に、里人が牛を奪われるのを恐れ、鍾乳洞に牛を隠したことから「牛隠しの洞」との別名も。当時は入口100平米ほどしか知られておらず、大正10年に内部が広大な鍾乳洞であることが改めて発見されたため、大正洞と呼ばれるように。
高低差が100m以上ある立体構造の鍾乳洞
これまで全長1kmほどといわれていましたが、平成26年の調査で、大正洞と犬が森の穴が地下で繋がっていることが判明し、全長が2000mと、秋芳洞(11.2km/最新の調査で長さが増加)、鷹ヶ穴(4532m)に次いで、秋吉台で3番目に長い洞窟になりました。
豪華な大理石の石柱で作られた藤棚の通路「ロマンロード」を通り鍾乳洞入口へ。
内部は2層になった「高天原(たかまがはら)」と「極楽」「地獄」「奈落」の5層からなる、立体的な構造で、延長1km、所要40分。
カップルが手を繋いで通り抜けると恋が実るという狭い場所が「ロマンスくぐり」、ひとりがなんとかヨロヨロとよろめきながら通過する「よろめき通路」や、音羽の滝、ナイヤガラの滝、華厳の滝と名付けられた滝が落ちるように見える鍾乳石など見どころも豊富。
さらに進むと蓮池、洞内淵と名付けられた地底湖も。
景清洞からの水流、三角田川(みすみだがわ)が大正洞の地下へと流れ込み、まだまだ鍾乳洞は発展途上というわけなのです。
秋吉台の地下には、現在見つかっているだけで453ヶ所の鍾乳洞があり、公開されている観光鍾乳洞は秋芳洞、水平方向に広がる景清洞(景清穴)、網の目状の構造を有する大正洞の3洞です。
秋芳洞・大正洞・景清洞に入洞できる周遊共通チケット「秋吉台三洞物語」も発売されています。
近年の異常気象で、集中豪雨の後などで入洞ができないこともあるので、事前に営業を確認してアプローチを。
大正洞 | |
名称 | 大正洞/たいしょうどう |
所在地 | 山口県美祢市美東町赤2666-1 |
関連HP | 美祢市観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 小郡萩道路絵堂ICから約3.5km |
駐車場 | 135台/無料 |
問い合わせ | 大正洞 TEL:08396-2-0605 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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