明治維新の立役者のひとりとして知られる高杉晋作の霊位礼拝堂として明治17年、下関に創建されたのが曹洞宗の寺、東行庵(とうぎょうあん)。初代庵主となったのは、晋作の死後、曹洞宗総本山永平寺貫主・久我環渓禅師から得度を受けた高杉晋作の愛妾・おうのです。庵内の仏壇には高杉晋作とともに山縣有朋の位牌も安置されています。
有名な伊藤博文筆の高杉晋作顕彰碑も
境内には明治44年5月20日に井上馨によって除幕された高杉晋作顕彰碑、奇兵隊灯籠、高杉晋作(東行)詩碑(内憂外患迫吾州=内憂外患吾が州に迫る、正是邦家存亡秋=正に是れ邦家存亡の秋、将立回天回運策=将に回天回運の策を立てんとす、捨親捨子亦何悲=親を捨て子を捨つる亦何ぞ悲しまん)、司馬遼太郎文学碑(長州は奇兵隊の国である。)、山縣有朋歌碑(となりなき世をかくれ家のうれしきは、月と虫とにあひやとりして)、高杉東行(晋作)歌碑(おくれてもおくれても又君たちに、誓ひしことをあに忘れめや)などがあります。
高杉晋作顕彰碑は、伊藤博文の文(杉孫七郎が揮毫)で「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。衆目駭然として敢えて正視するものなし、これ我が東行高杉君に非ずや。」の書き出しで知られる名文。
文章も長いので、碑が大型化し、完成までに時間を費やしたため、初代庵主の梅処尼・おうのは顕彰碑の完成・到着を見ずに亡くなっています。
毎年4月14日には東行忌(高杉晋作命日祭)が執り行なわれているほか、6月中旬には『菖蒲まつり』、11月1日~20日には『もみじ谷ライトアップ』が行なわれています。
また、梅、椿、桜、馬酔木、ツツジ、シャクナゲ、花菖蒲、アジサイなど、四季の花咲く寺としても知られています。
東行庵(高杉晋作墓所) | |
名称 | 東行庵(高杉晋作墓所)/とうぎょうあん(たかすぎしんさくぼしょ) |
所在地 | 山口県下関市吉田町1184 |
関連HP | 東行庵公式ホームページ |
電車・バスで | JR小月駅からサンデンバス秋芳洞方面行きで東行庵入口下車、徒歩8分 |
ドライブで | 中国自動車道小月ICから約5km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 東行庵 TEL:083-284-0211 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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