国の特別史跡に指定されている登呂遺跡(静岡県静岡市)、原の辻遺跡(長崎県壱岐市)、吉野ヶ里遺跡(佐賀県神埼郡吉野ヶ里町・神埼市)は、稲作の始まった弥生時代の大規模な集落遺跡。九州の2遺跡は『魏志倭人伝』の謎を秘めた遺跡で、以上が日本三大遺跡(弥生集落)と呼ばれています。
登呂遺跡|静岡県静岡市
所在地:静岡県静岡市駿河区登呂5-10-5
時代:弥生時代の集落・水田遺跡(弥生時代の農耕文化を示す、戦いのないムラの跡)
史跡指定:国の特別史跡
内容:ひとつの集落がほぼ完全なかたちで残る貴重な遺跡
「登呂公園」(「日本の歴史公園100選」にも選定)として整備された園内には、竪穴式住居や高床式倉庫が復元され、当時(弥生時代後期=1世紀頃)の村の様子を伝えています
ビジターセンター:静岡市立登呂博物館
備考:登呂遺跡出土品(考古資料)775点は国の重要文化財に指定
原の辻遺跡|長崎県壱岐市
所在地:長崎県壱岐市芦辺町深江鶴亀触1092-1
時代:弥生時代前期から古墳時代初期にかけての大環濠集落(防御的な機能を有するムラ)
史跡指定:国の特別史跡
内容:『魏志倭人伝』に登場する「一支国」(いきこく)の王都と目される遺跡
遺跡一帯は、原の辻一支国王都復元公園として整備され、王都の中心域で発見された17棟の復元建物エリア、国を守る多重環濠エリア、遺跡から発見された原種系の植物を育てている植物栽培園エリアの3エリアに分かれています
ビジターセンター:原の辻ガイダンス、壱岐市立一支国博物館
備考:復元建物エリアには、大型竪穴住居(王の居館)、大型壁立建物(使節宿泊場)、大型壁立建物(集会場)、円形壁立住居(通詞の家)、高床式倉庫、物見櫓などが復元
吉野ヶ里遺跡|佐賀県神埼郡吉野ヶ里町・神埼市
所在地:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町田手1843
時代:弥生時代後期の大環壕集落(日本一の規模を誇る防御的な機能を有するムラ))
史跡指定:国の特別史跡
内容:「ムラ」が誕生し、「クニ」へと発展する過程を知ることのできる貴重な遺跡(有明海は中国大陸から日本に稲作が伝来した地と推測され、吉野ヶ里に暮らした弥生人は、渡来人か、あるいは渡来人との混血だと推測)
遺跡一帯は国営吉野ヶ里歴史公園として整備
環壕集落ゾーン、古代の原ゾーンなど4つのエリアに分けられており、竪穴式住居、物見櫓、高床倉庫などとともに2000年前の「クニ」を復元
ビジターセンター:吉野ヶ里遺跡展示室、吉野ヶ里歴史公園弥生くらし館、吉野ヶ里歴史公園古代の森体験館
備考:3重の壕を巡らした巨大集落は日本における城のルーツともいわれ、日本100名城にも選定
日本三大遺跡(弥生集落)とは!? | |
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