山梨県甲府市にある古墳時代前期では東日本最大級の前方後円墳となる銚子塚古墳に隣接する円墳が丸山塚古墳。甲斐風土記の丘・曽根丘陵公園にある古墳時代中期(5世紀初頭)に築造された山梨県内最大の円墳。隣接する銚子塚古墳とともに国の史跡となっています。直径72m、高さ11mの2段築成で、埴輪を備え、周壕を巡らせています。
ヤマト王権と連携した東国の中心が山梨に!
銚子塚古墳(三角縁神獣鏡が出土)より築年度が新しいため、銚子塚古墳の埋葬者の後に続く首長の墓と推測されています。
4世紀前半にはヤマト王権が科野(信濃=長野県)、甲斐(山梨県)、遠淡海(とおつおうみ/遠州=静岡県西部)にまで及び、ヤマト王権に服属・連携した首長の墓だということが推測できます(ヤマト王権=各地の首長と連携した、ゆるやかな連合政権だったことがわかってきました)。
銚子塚古墳は、甲斐国造(かいのくにのみやつこ)初代の塩海宿禰の墓、天神山古墳(てんじんやまこふん)が国造2代の速彦宿禰の墓、そして丸山塚古墳が速彦宿禰の后の墓とも考えられています。
墳頂部に長さ5.5mの割石小口積みの竪穴式石室があり、明治37年の発掘調査で石室内から画文帯神獣鏡・鉄刀・鉄斧・鉄鏃・鎌などが出土しています。
「銚子塚古墳 附 丸山塚古墳」として国の史跡に。
ちなみに山梨県内における古墳時代前期の築造は、小平沢古墳(こびらさわこふん/前方後方墳/45m)→天神山古墳(前方後円墳/132m)→大丸山古墳(前方後円墳/120m)→銚子塚古墳・岡銚子塚古墳(前方後円墳/92m)→丸山塚古墳(円墳/72m)の順で、すべて甲府市にあります。
ヤマト王権との交流は、本栖湖を通る中道往還で駿河に出たと考えられます。
丸山塚古墳 | |
名称 | 丸山塚古墳/まるやまづかこふん |
所在地 | 山梨県甲府市下曽根町 |
関連HP | 山梨県曽根丘陵公園公式ホームページ |
電車・バスで | JR甲府駅からタクシー30分 |
ドライブで | 中央自動車道甲府南ICから約1.8km |
駐車場 | 曽根丘陵公園駐車場を利用 |
問い合わせ | 曽根丘陵公園管理事務所 TEL:055-266-5854/FAX:055-266-6586 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag