山梨県南都留郡富士河口湖町河口、富士北麓では最古の浅間神社で世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産にもなっている河口浅間神社(かわぐちあさまじんじゃ)。その境内から母ノ白滝へ向かう途中にあるのが、富士山遥拝所(天空の鳥居)。その名の通り、富士山を遥拝する絶景スポットになっています。
富士山信仰の禊の場・母ノ白滝近くにある絶景の遙拝所
平安時代初期の貞観6年(864年)〜貞観8年(866年)に起こった富士山大噴火、貞観大噴火(じょうがんだいふんか=剗の海を分断して富士五湖と青木ヶ原樹海を生み出した大噴火)を鎮めるために創建された古社が、河口浅間神社。
富士北麓では富士吉田にあり、吉田口登山道の入口となる北口本宮冨士浅間神社が有名ですが、実は北麓で最古の浅間神社となるのは、河口湖北岸・川口地区に鎮座する河口浅間神社。
北岸から河口湖越しに富士山を遥拝する絶景の地に、まずは富士山を鎮(しず)める社を築いたのだと推測できます。
境内には樹齢1200年以上の七本杉(そのうちの2本が夫婦杉)が茂り、その歴史を物語っていますが、本殿背後の山宮社から母ノ白滝を目指して20分ほど山道を上ると、富士山遥拝所(天空の鳥居)に到達します。
河口浅間神社の駐車場からも母ノ白滝に通じる白滝林道(舗装道路ですが狭いので走行には注意が必要)を5分〜6分ほど走れば、富士山遥拝所(天空の鳥居)入口の駐車場に到達します。
母ノ白滝は、富士講(富士山信仰の講中)の禊(みそぎ)の場で、富士山登拝の前に、身体を清めるため、滝に打たれるのが習わしでした(富士山遥拝所から母の白滝へは徒歩10分、車で2分〜3分)。
梅谷家住宅(御師住宅)など御師(おし=富士講におけるガイド的存在)の家に泊まり、身を清め、これから登拝する富士山を遥拝したのが、富士山遥拝所だと推測できます。
近年は植林などで木が茂ったこともあり、平成31年3月、山林を整備し、鳥居を建立して遥拝所と定め、一躍富士山を眺める聖地として注目されるように。
河口湖浅間神社の絵馬に描かれているのも、この天空の鳥居と夫婦杉が描かれ、河口湖浅間神社の2大シンボルとしてPRされていますが、母ノ白滝とともに富士山信仰の聖地を実感できる貴重なスポットでもあるのです。
富士山遥拝所(天空の鳥居)周辺には、日本三大桜である福島県の「三春滝桜 」、山梨県の「山高神代桜 」、岐阜県の「根尾谷薄墨桜 」(おねだにうすずみざくら)、若田光一宇宙飛行士とともに宇宙を旅した「宇宙桜」(そらざくら)も植樹され、近い将来は桜の名所となる計画です。
富士山遥拝所(天空の鳥居) | |
名称 | 富士山遥拝所(天空の鳥居)/ふじさんようはいじょ(てんくうのとりい) |
所在地 | 山梨県南都留郡富士河口湖町河口1 |
関連HP | 河口浅間神社公式ホームページ |
電車・バスで | 中央自動車道河口湖ICから約7km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 河口浅間神社 TEL:0555-76-7186 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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