大山祇神社

「瀬戸内しまなみ海道」(西瀬戸自動車道)の走る芸予諸島北部、愛媛県今治市の大三島(おおみしま)宮浦港の東に位置する大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)。創建の歴史は古く、神話の時代、神武天皇の東征に先駆けて芸予海峡の要衝である御島(みしま=大三島)を神地として鎮祭した、とも伝わる西日本屈指の古社です。

全国の山祇神社、三島神社の総本社

大山祇神社
大山祇神社
「日本総鎮守 大山積大明神」を掲げる一の鳥居
大山祇神社
平成22年に688年ぶりに再建された総門

祭神は大山積神(おおやまづみのおおかみ)で、全国の山祇神社、三島神社の総本社。
伊予国(いよのくに=現・愛媛県)の一之宮、平安時代編纂の『延喜式神名帳』記載の延喜式内社として、古くから朝廷や武将からの信仰もあつく、現在でも山の神、海の神として多くの参拝客を集めています。
背後にそびえる鷲ヶ頭山(標高436.5m)は、古代信仰のご神体。
鎮座する島の名前が大三島ですが、実は神社の名も大三島大明神、三島社、大三島などと呼ばれており、大山祇神社となったのは明治以降のこと。

瀬戸内海に向かって建つ一の鳥居の扁額には「日本総鎮守 大山積大明神」とありますが、古代から大陸との交易路途中にある重要な聖地・御島(みしま)だったという歴史を物語っています。

宝物館には、斉明天皇奉納と伝わる直径26.8cmの白銅円鏡「禽獣葡萄鏡」(きんじゅうぶどうきょう)や、源義経奉納の赤絲威鎧(あかいとおどしよろい)、源頼朝奉納の紫綾威鎧(むらさきあやおどしよろい)など、国宝8点をはじめ、重要文化財も多数展示されています。
大山祇神社の宝物「禽獣葡萄鏡」は、海獣葡萄鏡(香取神宮)、正倉院御物とともに「日本三銘鏡」に数えられています。

日本の甲冑のなんと約4割を収蔵

大山祇神社
乎千命御手植の楠
大山祇神社
能因法師雨乞いの樟
大山祇神社
生樹の御門

中世には村上水軍が活躍した瀬戸内海航路の要衝に位置することもあり、瀬戸内海沿岸を戦場とした源氏、平家をはじめ多くの武将が参拝し、武具を奉納したことから、国宝、重要文化財の指定を受けた日本の甲冑のなんと約4割を収蔵しています。

また建築物も見事で、室町時代の応永34年(1427年)に再建された本殿、拝殿、文保2年(1318年)建立の宝篋印塔(ほうきょういんとう)は国の重要文化財。
大山祇神社のクスノキ群(38本)は、国の天然記念物。

かつて日本最古の楠といわれた「能因法師雨乞いの樟」は残念ながら枯死。
伝承樹齢2600年「乎千命御手植の楠」は、今も境内にそびえています。

奥の院への途中に立つ「生樹の御門」(いききのごもん)は、根周り32m、幹周15.5mのクスノキの巨樹。
空洞部分をくぐり、奥の院へと向かいますが、ここをくぐれば長寿のご利益があると信仰されています。

『伊予国風土記』によれば、大山祇神社の祭神は、「津の御嶋(みしま)」から分霊を勧請したと記されています。
つまり古代の摂津国御嶋(現・大阪府摂津市、高槻市一帯)から勧請したというわけで、大山祇神降臨の地と伝わる三島鴨神社(大阪府高槻市三島江)がそのルーツとも推測され、古代の瀬戸内海の交流を背景にしたロマンも漂うのです。
 

大山祇神社 DATA

名称 大山祇神社/おおやまづみじんじゃ
所在地 愛媛県今治市大三島町宮浦3327
関連HP 今治市公式ホームページ
電車・バスで JR山陽新幹線福山駅から高速バスしまなみライナーで1時間、大三島下車、島内巡回バスで15分、大山祇神社下車
ドライブで 西瀬戸自動車道大三島ICから約7.3km
駐車場 藤公園市営駐車場(50台)・道の駅しまなみの駅御島駐車場(50台)/無料
問い合わせ TEL:0897-82-0032
FAX:0897-82-0019
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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