玉理島・寒戸島（夫婦岩）

愛媛県松山市北条、鹿島の沖合に浮かぶのが、玉理島・寒戸島（ぎょくりじま・かんどじま）。本家の伊勢・二見浦の夫婦岩同様にしめ縄で結ばれ、伊予二見、夫婦岩とも称されています。玉理島と寒戸島の間は33mあり、42mの大しめ縄で結ばれていますが、毎年毎年5月3日・5月4日の『北条鹿島まつり』の際に掛け替えられています。

伊予二見と称される島は、鹿島水軍の本拠地

玉理島・寒戸島（夫婦岩）のある松山市北条は、平安時代末期〜16世紀後半まで、河野水軍の本拠地。
源平合戦では源氏につき、高縄半島でゲリラ戦を展開しています。
松山市善応寺にある善応寺は、河野氏の氏寺です。

鹿島の沖合に浮かぶ玉理島・寒戸島（夫婦岩）ですが、『北条鹿島まつり』の『鹿島の櫂練り』（かしまのかいねり）は、河野水軍出陣時の戦勝祈願や凱旋時の鹿島神社（神功皇后が朝鮮出陣の際に立ち寄り、戦勝と道中安全を祈願したという伝承も）への祝勝奉賛が神事になったと伝えられています。
つまり玉理島・寒戸島（夫婦岩）を含め、鹿島周辺は河野水軍の本拠地だったのです。

本家の伊勢・二見浦の夫婦岩は、岩の間から、富士山と日の出を仰ぎますが、伊予二見では2つの岩の間に沈む夕日を眺めます。