西山古墳

西山古墳

奈良県天理市杣之内町、石上神宮の南、山辺の道沿いにある杣之内古墳群(そまのうちこふんぐん)の1基が、西山古墳(にしやまこふん)。築造は4世紀後半(古墳時代前期)で、墳丘長183m、日本最大の前方後方墳(ぜんぽうこうほうふん)となっています。国の史跡。

前方後方墳の上に前方後円墳がのる特異な古墳

西山古墳
じっくり眺めると前方後方墳の上に

前方後方墳は、東日本の前期古墳に多く、方墳の通路が変化し、突出部へと代わっていき、方墳だった場所が前方部、突出部が後方部となったもの。
日本列島には500基ほどの前方後方墳が確認されていますが、100mを超える巨大な前方後方墳5基はヤマト王権のあった奈良県に築かれています。

西山古墳(183m/4世紀後半)、波多子塚古墳(144m/3世紀後半)、下池山古墳(120m、4世紀前半)、フサギ塚古墳(110m/4世紀中頃)の4基は天理市、そして新山古墳(しんやまこふん/126m、4世紀前半)が奈良県北葛城郡広陵町で、巨大な前方後方墳の集中するエリアということに。

西山古墳は、墳丘の1段目のみ前方後方形、2段目から上位が前方後円形となる特異な形状で、後方部に竪穴式石室が設けられていました。
古墳時代終末期には外堤を取り込んで塚穴山古墳が造られ、形状が少し改変されています。
また、第二次世界大戦の最中、後方部に高射砲陣地が築かれ、その際、竪穴式石室の石材が掘り出されています。

杣之内古墳群は、物部氏の墳墓とされているので、西山古墳の被葬者も物部氏が繁栄した古代の天理の有力者の墓ということに。

西山古墳
名称 西山古墳/にしやまこふん
所在地 奈良県天理市杣之内町827
関連HP 天理市公式ホームページ
ドライブで 名阪国道天理東ICから約3km
問い合わせ 天理市文化財課 TEL:0743-65-5720/FAX:0743-65-5720
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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