東海地区で唯一の路面電車が、豊橋市電(豊橋鉄道市内線)。正式名は、東田本線ですが、地元では市内電車の意味で市電、豊橋鉄道も渥美線と区別して市内線と呼んでいます。東海道新幹線、在来線、名鉄の豊橋駅前の駅前〜赤岩口(4.8km)、井原停留場〜運動公園前(0.6km)の2路線があります。
パトカー仕様の「パト電車」も運行
大正14年7月14日、豊橋電気軌道の駅前〜札木十字路間(0.8km)、神明〜柳生橋間(1.1km)が開業したのが始まりという歴史ある路面電車。
鹿児島市電、岡山電気軌道同様に、軌道真ん中に架線柱を建て、架線をスッキリさせるセンターポール化、軌道敷緑化も進んでいます(駅前〜東八町がセンターポール化)。
T1000形(車椅子対応車両)は、平成20年12月19日から運用される全面低床車両(c)で、「ほっトラム」と呼ばれています(井原停留場〜運動公園前はカーブが急なため乗り入れません)。
穂の国(愛知県)と「ほっ」と和むイメージ、トラム(Tram=路面電車)を組み合わせた造語です。
現在主力のモ780形、モ800形(車椅子対応車両)など、名鉄の岐阜市内線、美濃町線、揖斐線(岐阜県内の路面電車は全廃)で活躍していた車両を譲り受けたものも多く、「少し駅で待てば、岐阜にゆかりのある電車が来る」と、岐阜県からやって来る鉄道ファンも多いのだとか。
夏(6月~9月)は「納涼ビール電車」、冬(11月~2月)は「おでんしゃ」として駅前~運動公園前に1往復運行される3200形(昭和30年製造)も名鉄岐阜市内線で活躍後、昭和56年に豊橋鉄道へ移譲されたもの。
ドアが閉まるとチンチンと音がする3500形は、都電荒川線を走っていた車両で、東京都民には懐かしい響き。
「必ず施錠、自転車盗多発」「キャッシュカードを渡さないで」「あおりはいかん、ながらもいかん」などの啓発文字が貼られた「パト電車」は、モ800形モ801号(もと名古屋鉄道モ800形)をパトカー仕様にラッピングし、「とよはし安全安心号」として運行されるもの。
「市内線1日フリー乗車券」も駅前電停自動券売機、市内線営業所で発売(RYDE PASSアプリで利用できるモバイル乗車券も用意)。
豊橋市電(豊橋鉄道市内線) | |
名称 | 豊橋市電(豊橋鉄道市内線)/とよはししでん(とよはしてつどうしないせん) |
所在地 | 愛知県豊橋市 |
関連HP | 豊橋鉄道公式ホームページ |
問い合わせ | 豊橋鉄道鉄道部 TEL:0532-53-2136 |
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