常福寺・刈宿の大仏

常福寺・刈宿の大仏

愛知県西尾市刈宿町、国道247号沿いに建つのが浄土宗の寺、常福寺。境内にある露座の大仏、刈宿の大仏(かりやどのおおぼとけ)は、知る人ぞ知るコンクリート製の大仏。昭和3年、昭和天皇の即位を記念し、海難者の冥福を弔うのと、漁師の安全を祈願し建立されたものです。

特撮映画『大仏廻国・中京編』(昭和9年)にも登場!

常福寺・刈宿の大仏

常福寺は、平安時代の長徳年間(995年~998年)、勅命に背いたとして三河国に配流された源満国(みなもとのみつくに)が母の菩提のために常福寺と熊野権現社(現・熊野神社)を創建したのが始まりと伝えられています。

像高は7m、台座を含めた高さは14mという巨大な仏様で、大仏内へ入って胎内めぐりをすることも可能(内部には本尊・阿弥陀如来像が祀られています)。
この大仏を築いたのは愛知県では有名な聚楽園大仏(しゅうらくえんだいぶつ)と同じ、後藤鍬五郎(ごとうくわごろう)。
昭和初期には有名だったようで、昭和9年制作の特撮映画『大仏廻国・中京編』(だいぶつかいこく・ちゅうきょうへん/監督・枝正義郎=円谷英二の師匠)は、聚楽園大仏が開眼し、名古屋城などを周回した後、犬山城でひと眠りし、常福寺・刈宿の大仏と対面、最後に雲に乗り東京に向かうという奇想天外なストーリーながら、ちゃんと聚楽園大仏と刈宿の大仏の兄弟関係を抑えています。

特撮映画『大仏廻国・中京編』は、平成30年、『大仏廻国 The Great Buddha Arrival』としてリメイクされています。

常福寺・刈宿の大仏
名称 常福寺・刈宿の大仏/じょうふくじ・かりやどのおおぼとけ
所在地 愛知県西尾市刈宿町出口50
関連HP 西尾市観光協会公式ホームページ
ドライブで 知多半島道路半田ICから約15km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 西尾観光案内所 TEL:0563-57-7840
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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