秋田犬会館・望郷のハチ公像

秋田犬会館・望郷のハチ公像

秋田県大館市三ノ丸、秋田犬保存会(昭和2年設立)創立50年を記念して建てられたのが秋田犬会館。日本の犬種団体では唯一の博物館で、建物前には望郷のハチ公像が建っています。館内には天然記念物である秋田犬に関する資料などが展示され、4月下旬~11月中旬の間は、犬舎で本物の秋田犬を見学可能。

最晩年のハチをモチーフにした銅像が立つ

秋田犬会館の1階が血統書の作成、展覧会の運営などを行なう秋田犬保存会の本部、3階が「博物室」です。
国の天然記念物にも秋田犬は、マタギの狩猟の伴侶として活躍した主人に忠実な犬(秋田県の仙北や阿仁地方には、マタギ集落が多数ありました)。
その秋田犬の本場が、大館一帯で、渋谷駅前の銅像「忠犬ハチ公」のハチも、大正12年11月10日、秋田県北秋田郡二井田村大子内(現・大館市大子内)の斎藤義一氏の家で誕生しています(ハチは、昭和10年3月8日没)。

大正13年に東京帝国大学農学部教授・上野英三郎博士のもとにもらわれていったという秋田犬(あきたいぬ)のハチでしたが、大正14年5月21日、上野教授は脳溢血で倒れ、急死。
来る日も来る日も渋谷駅の改札口で、もはや来るはずもない主人を待ち続けた姿は、その後映画にもなり、海外にも紹介され、昭和12年、ヘレン・ケラーが来日した際には、ハチの故郷・秋田に招かれ、秋田県教育総会で講演を行なっています。
その際に、秋田犬を欲しいと申し出があったため、小笠原一郎氏の子犬「神風号」を寄贈(渡米2カ月で病死)、3歳の成犬「剣山号」が再度贈られています。

第二次世界大戦末期には、食糧難により保存に甚大な被害がありましたが、愛犬家の努力により数十頭の血統の正しい秋田犬が残され、戦後の繁殖につながり、今では全国的に飼育されるようになったのです。

最晩年のハチ(昭和9年12歳頃)をモチーフとした「望郷のハチ公像」が建てられています(平成16年10月建立)。
渋谷駅の空を眺め、ふるさと大館に思いをはせる姿とのこと。
左耳が垂れているのは、晩年に犬に噛まれたから。

秋田犬会館・望郷のハチ公像
名称 秋田犬会館・望郷のハチ公像/あきたいぬかいかん・ぼうきょうのはちこうぞう
所在地 秋田県大館市三ノ丸13-1
電車・バスで JR大館駅から徒歩30分
ドライブで 大館北ICから約4km
駐車場 秋田犬会館を利用
問い合わせ 秋田犬会館 TEL:0186-42-2502
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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