上野英三郎博士とハチ公像

上野英三郎博士とハチ公像

東京都文京区弥生1丁目、東京大学の本郷キャンパス(安田講堂、三四郎池)の北にある農学部キャンパス(弥生キャンパス)、正門を入った左にあるのが、上野英三郎博士とハチ公像。ハチ公没後80年の平成27年3月8日に、上野博士が通った東大農学部(当時は東京・駒場にありました)に建立された像です。

上野博士が農学部教授だったことから東大農学部内に建立

上野英三郎博士とハチ公像

犬好きだった東京帝国大学農学部・上野英三郎博士は、大正12年、生後50日ほどで贈られた秋田犬・ハチを大切に育て、大いに可愛がり、当時は駒場にあった農学部への通勤や渋谷駅からの出張に送り迎えをさせていました。

上野博士の教え子たちは教授の愛犬を「ハチ」と呼び捨てにすることをはばかり、「ハチ公」と呼んで敬意を表していました。
飼い始めてから1年半ほどの大正14年5月21日、上野英三郎博士は大学構内で急逝。
それからハチは死ぬまでのほぼ10年間、朝夕に渋谷駅に通い、博士の姿を探し求め、この逸話が世界的に有名になったのです。

上野英三郎博士が長期出張から渋谷駅に戻った際、改札口で待つハチに驚き、互いにじゃれ合って喜んだことがあったといい、そのエピソードを像にしたのが、農学部キャンパスの上野英三郎博士とハチ公像。
飼い主が東大の教授であったことがあまり知られていないため、文学部・人文社会系研究科の一ノ瀬正樹教授の発案で建立されたもので、『東大ハチ公物語』(一ノ瀬正樹・正木春彦編)も東京大学出版会から出版されています。

彫刻家・植田努の作品で、「90年ぶりに農学部キャンパスで再会したハチと上野博士の姿」ということに。
農学部正門入ってすぐ右側には「農学資料館」(入館無料)もあり、上野英三郎博士の胸像、ハチ公関連の資料などが展示されています。

東大のキャンパス内にあるため、守衛に声をかけて入場を(試験期間などで入場できないこともあります)。

ちなみにハチ公の像は、渋谷駅前・ハチ公前広場、秋田県大館市の秋田犬会館・望郷のハチ公像、大館駅前ハチ公像があり、上野英三郎博士とハチ公像で4ヶ所目となります。
上野英三郎の墓・忠犬ハチ公の碑は青山霊園で、多くのハチ公ファンが訪れ、根強い人気がよくわかります。

上野英三郎博士とハチ公像
名称 上野英三郎博士とハチ公像/うえのひでさぶろうとはちこうぞう
所在地 東京都文京区本郷7-3-1
関連HP 東京大学公式ホームページ
電車・バスで 東京メトロ東大前駅、東京メトロ・都営地下鉄本郷三丁目駅から徒歩10分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 東京大学 TEL:03-3812-2111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
上野英三郎の墓・忠犬ハチ公の碑

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