千葉県松戸市にある最後の将軍・徳川慶喜(とくがわよしのぶ)の実弟で、水戸藩最後の藩主、徳川昭武(とくがわあきたけ)の別邸が戸定邸。国の重要文化財に指定される邸宅に付属するのが、旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)で国の名勝になっています。
明治時代の姿に復元された庭園からは今も富士を眺望
戸定邸はイギリスなどからの帰国後、30歳の若さで、隠居生活を送るために明治17年に建築されていますが、付随する庭園も明治17年から本格的な造園が行なわれ、明治20年に拡張、さらに明治23年に2度目の拡張が行なわれて完成しています。
慶応3年(1867年)、徳川昭武が第15代将軍・徳川慶喜代理として第2回パリ万国博覧会に出席した際に見た庭園をヒントに作庭されたと伝えられ、日本に現存する最も古い洋風庭園にもなっています。
戸定邸に接する「書院造庭園」と、その南に広がる東屋の配された「東屋庭園」の2つの区画に分かれ、富士山、江戸川の流れや田園風景を借景に取り入れています。
書院造庭園への立ち入りは「戸定の日」のみ(5日、10日、15日、20日、25日、30日の月6日程度開催/感染症拡大時など10の倍数の日のみに縮小して実施の場合も)
「東屋庭園」は、今も富士山のビューポイントで、例年11月12~13日頃、そして1月29日頃に富士山頂に日が沈むダイヤモンド富士を眺めることが可能で、戸定が丘歴史公園内戸定邸として「関東の富士見百景」にも選定されています。
松戸市では、平成27年に旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)の名称で国の名勝になったことを受け、徳川昭武が設計し完成させた明治時代の姿に復元する工事を実施。
平成30年春、往時の姿を取り戻しています。
戸定邸の向かいには松戸市戸定歴史館があるほか、一帯は戸定が丘歴史公園として整備されています。
旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園) | |
名称 | 旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)/きゅうとくがわあきたけていえん(とじょうていていえん) |
所在地 | 千葉県松戸市松戸714-1 |
関連HP | 松戸市公式ホームページ |
電車・バスで | JR松戸駅から徒歩10分 |
ドライブで | 東京外環自動車道三郷南ICから約4.4km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 松戸市生涯学習部社会教育課 TEL:047-366-7462/FAX:047-366-7055 |
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