日本百名山・大山に登ってきたよ(下山即温泉ビール付)〜鳥取の旅2

この記事は「熊山准のおブログ」から寄稿していただきました。
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日本百名山をざっくり40座ほど登っているぼく。東京に住んでいると、関東近郊や日本アルプス、八ヶ岳へのアクセスはすこぶるよろしいのですが、当然その他のエリア、北海道、東北、関西、中国、四国、九州あたりの百名山はなかなか手を出すことができません。とりわけハードルが高い山のひとつが鳥取県の大山(だいせん)。中国地方に百名山はこれしかないので、わざわざ登りに行かないといけないのです。ゆえに「まあ、いずれご縁があれば…」ていどの気持ちだったんですが、そのご縁が突然やってきたのが11月中旬。鳥取県とプレスマンユニオンの招待で大山登山に出かけてきました。

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まずは鳥取県の位置からお勉強しましょう。左が島根で、下が岡山な。

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大山は大山町、琴浦町、江府町などにまたがっていますが、今回の登山口は大山町から。

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大山レークホテルを7時40分に出発だワン。今回は夏山コースで1709mの弥山を目指します。

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登山口にわりと立派なモンベルが。土日は8時に開店するので忘れものをしても安心ね。

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お弁当を受け取って、ガイドさんと合流して8時半しゅっぱつ! いきなり小雨ェ…。

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しばらく果てしない階段を、えんえんと上がり続けます。

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途中にあるのが大山寺最古の建造物で重要文化財の阿弥陀堂です。室町末期に再建。

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事前予約すれば重文の中で座禅体験ができるとか。が、我々は山頂を目指します。

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標高1000m地点。残り700mですから、わりと余裕なんじゃないかなこれ?

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それにしてもこの悪天候よ。前日は快晴だったんだけどなあ。

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山の神様よろしく(パンパン)! 運が良ければ雲を抜けて、雲海が見られるかも…。

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途中、元谷からの行者谷コースと合流します。この時点で10時。

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濃霧のなか避難小屋のある6合目着。長老の飯出敏夫翁いわく「晴れる匂いがする」。

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「本当ですかあ〜?」なんて言ってたら、マジ晴れてきた!

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険しい三鈷峰・象ヶ鼻方面。あっちは中上級コースらしいでっせ。

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崩落期につき、崖崩れが続いている北壁もその姿を見せました。

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実際、登山中も時おりガラガラと崩れる音が…。先日降った雪も残ってますな。

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とはいえ一本調子で登り続けるだけとも言える大山。8合目を過ぎると楽になります。

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ここの分岐を左折すれば山頂へ、右折すれば石室へ参ります。

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頂上の木道は周回しているので、先に石室を見に行くことに。けっこう下ります。

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大正9年築の避難用石室。毎年7月には神事「弥山禅定」が執り行われるとか。

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隣にある地蔵ヶ池&梵字ヶ池からお水を汲んで下山するそう。池塘やな。

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というわけで最後の登り返しですよ。相変わらず霧は濃い。

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この辺の樹木は特別天然記念物のダイセンキャラボクゆうんだそうです。

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お、さっきの木道と合流して、いよいよ…。

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山頂避難小屋を超えたらばすぐ…。

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大山の弥山側1709mにとーちょー!ちょうど12時、3時間半でした。

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本当の山頂は剣ヶ峰1729mなんですが、ガレてて立ち入り禁止です。

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それにしてもガスの極み。THETAもドローンも出番ナスよ。

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仕方がないので避難小屋で昼食にします。運良く売店がオープン。限定バッジもあるよ。

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お弁当の爆弾おにぎりと、温かいカップヌードルをいただきました。うめーよう。

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山頂にはかれこれ1時間ほどいて、ゲット下山。

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この木道は凍ったりすると凶悪なので、一応軽アイゼンは持ってきてました。

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晴れていれば天国への階段になったそうなんですが、日ごろの行いが過ぎました。

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麓に大山まきばミルクの里。地上組は白バラ牛乳のソフトクリーム食ってんだろな。

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一気に元谷への分岐にやってきましたよ。右折して行者谷コースを下ります。

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こっちはかなりえげつない傾斜ですな。

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でもその分、下山が早いとも言えましょう。

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元谷避難小屋とダイナミックな北壁の表情。

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この辺はまだちょっといい感じに色づいてますね。彩度あげてますけども。

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2時間半ほどで大神山神社奥宮に到着! 大山寺信仰のかつての中心地です。

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社殿は全国最大級の荘厳な権現造りだとか。確かに圧倒的。

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お隣には下山神社。下山時に死んじゃったお偉いさんを祀ったそうです。命がけや。

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雨もパラついてきたので参道を逆走しましょう。

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ちなみに鳥取中部地震の影響らしい影響は、この石垣の崩落ていどだそうです。

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途中、賽の河原や金門やらに立ち寄りつつ…。

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しかし日本一の長さを誇るという自然石の参道は、雨が降ると滑って凶悪!

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スベることが何よりも嫌いなので冷や汗かきまくり。無事石畳ステージクリア。

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目の前の茶屋にあった可愛い狛犬。

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こちらは山岳信仰で栄えた大山寺(有料)。地上組は拝観したそうです。

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雨が本降りになるなか、16時に登山口に到着。立ち寄り湯「豪円湯院」へGO。

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目の前にも無料の足湯があるけど、ミニくまちゃんそっちじゃないよ。

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大山下山後に380円で温泉に浸かれるなんて最高じゃんかよ。

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お気に入りは内湯「神の湯」。神棚があってあやしくも癒やされる空間です。

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で、で、で、下山&お風呂上がりはビールをキメますよね?

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そして施設内で作るお豆腐を使った定食も、サンプルだけどがっつり食べますよね?

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豪円おこわ定食(上)も豪円湯豆腐定食も980円のびっくり価格。儲ける気なさげ。

というわけで、あいにくすぎるお天気ではありましたが、これにて日本百名山・大山コンプリートです。とはいえ、実は大山にはもうひとつお花が綺麗なユートピアコースというのもありましてね。両方登ってコンプなんじゃないかと思わなくもありませんし、それ以前にやっぱり次回また天気が良い日に弥山をリベンジしたいという、鳥取県的には嬉しい遺恨が残りました。

肝心の山レベルですが、丹沢の塔ノ岳のバカ尾根コースに雰囲気が近いというか、あれを定期的にピストンしている人なら余裕なのではないでしょうか。冬場はあまりに吹雪いてしまうと山頂でホワイトアウトすることもあるそうですが、装備と知識と経験があれば雪山バージョンでも十分安全に楽しめる山だとも感じました。

くわえて由緒ある山岳信仰の地ですからね。下山後には麓の神社仏閣や文化、歴史もあわせて触れるとより大山を理解できるのではないでしょうか。実際、登山口には大山自然歴史館という建物があるんですが、ここは登山前より下山後に訪れた方が──実体験をともなってきただけに──さまざまな情報がすっと頭に入ってくるような気がします。

そして忘れちゃいけないのが、下山後の温泉です。登山口でも山頂でも案内がないので、実は隠れたスポットなのだそうです。入浴料もこの12月1日に500円から380円に値下がりしましたからね。利用しない手はありますまい。

以上、大山登山レポートでした。ちなみに鳥取の旅はいきなり「2」で始めましたが、実は「1」と「3」がありますので、こちらもおいおい更新します。

つづく。

関連リンク
登山|D-CLUB山陰・大山の旅
大山自然歴史館
大山登山ホームページ(登山ルートマップが見やすい)
大山火の神岳温泉 豪円湯院 | 豪円湯院を中心として大山の地域活性化をめざしています。

 

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1974年徳島県阿南市出身。(株)リクルートを経て『R25』にてライターデビュー。執筆ジャンルはIT、ガジェット、恋愛、旅行、登山、現代アートなど。主な媒体に『サイゾー』『MacFan』『TRANSIT』『スゴレン』他。自身のぬいぐるみ「ミニくまちゃん」を用いたアート活動も展開している。第1回妖怪そっくりコンテスト2006 境港観光協会会長賞、マレーシア・サバ州観光大賞2015 最優秀海外記事賞

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