兵庫県は日本一名城の多い県で、世界遺産の姫路城(姫路市)を筆頭に、竹田城(朝来市)、篠山城(篠山市)、明石城(明石市)、赤穂城(赤穂市)が日本100名城、出石城・有子山城(豊岡市)、黒井城(丹波市)、洲本城(洲本市)が続日本100名城で、以上の9城が、兵庫県九大名城ということに。
竹田城|日本100名城
所在地:兵庫県朝来市和田山町竹田古城山169
築城年:嘉吉年間(1441年〜14434年)
築城者:但馬の守護大名・山名宗全(やまなそうぜん)
主な城主:羽柴秀長、赤松広秀
史跡:国の史跡
遺構:石垣、堀、井戸などが現存
備考:羽柴秀長軍と太田垣輝延軍の竹田城の戦いの舞台
雲海に浮かぶ「天空の城」として有名で、「日本三大天空の城」とも
篠山城|日本100名城
所在地:兵庫県篠山市北新町2-3
築城年:慶長14年(1609年)
築城者:徳川家康の命による天下普請(てんかぶしん)で、藤堂高虎(とうどうたかとら)ら5人が普請奉行
主な城主:松平康重、松平信吉、松平康信、青山忠朝
史跡:国の史跡
遺構:石垣、堀などが現存
備考:徳川家康は西国大名に対する備えとしての篠山城建設に際し、わざわざ築城地周辺の絵図を取り寄せ、自らチェック
石垣に築いた大名が記した刻印の数も150種に及び、大坂城、名古屋城に次ぐ数
天守を築かなかったのも当然、家康の命で、家康には籠城戦の場合にかえって天守が邪魔になると判断
平成12年に二の丸御殿の大書院を復元
明石城|日本100名城
所在地:兵庫県明石市明石公園1-27
築城年:元和2年(1619年)
築城者:小笠原忠真(おがさわらただざね=徳川家康の曾孫)
主な城主:小笠原忠真、松平直明
史跡:国の史跡
文化財:東南隅の巽櫓(たつみやぐら)、南西隅の坤櫓(ひつじさるやぐら)は国の重要文化財
備考:『赤石市中記』、『播磨鑑』、『播州明石記録』、『小笠原忠真一代覚書』などの史書には宮本武蔵が、初代城主・小笠原忠政に招かれ、明石の町割りや城内樹木屋敷の設営に参画したと記されています
県立明石公園として整備され、公園内に1200本が植栽され「さくらの名所100選」に選定
姫路城|日本100名城
所在地:兵庫県姫路市本町68
築城年:近世城郭=慶長5年(1600年)
築城者:池田輝政
主な城主:池田輝政、本多忠政(ほんだただまさ=徳川四天王・本多忠勝の子)、酒井忠恭(さかいただずみ)
史跡:ほとんどの城域が国の特別史跡
文化財:大天守・小天守・渡櫓等8棟が国宝に、74棟の各種建造物(櫓・渡櫓27棟、門15棟、塀32棟)が国の重要文化財に指定
備考:平成5年12月、日本で初の世界文化遺産に指定
赤穂城|日本100名城
所在地:兵庫県赤穂市上仮屋
築城年:近世城郭=慶安元年(1648年)から13年の歳月を費やして築城
築城者:浅野長直(あさのながなお)
主な城主:浅野長直、浅野内匠頭長矩(あさのたくみのかみながのり)
史跡:国の史跡、本丸庭園、二之丸庭園は国の名勝、大石良雄宅跡も国の史跡
遺構:石垣、堀、本丸庭園、二之丸庭園などが現存
備考:三の丸には大石内蔵助良雄など47義士を祀る大石神社があるほか、12月14日に行なわれる『赤穂義士祭』は大手門から出発
出石城|続日本100名城
所在地:兵庫県豊岡市出石町内町
築城年:慶長9年(1604年)
築城者:小出吉英(こいでよしひで)
主な城主:小出吉英、松平忠周、仙石政明
史跡:豊岡市の史跡
遺構:内堀と野面積みの見事な石垣のみ現存
備考:慶長20年6月13日(1615年8月7日)の一国一城令以降は、但馬国(たじまのくに)唯一の城郭で、出石藩の藩庁
本丸西隅櫓、東隅櫓、登城門、登城橋は、昭和43年の復元
背後の山上の有子山城とセット(出石城・有子山城)で続日本100名城選定
有子山城|続日本100名城
所在地:兵庫県豊岡市出石町伊木
築城年:天正2年(1574年)
築城者:但馬守護・山名祐豊(やまなすけとよ)
主な城主:山名祐豊、山名堯熙(やまなあきひろ=山名祐豊の三男)、羽柴秀長(はしばひでなが=豊臣秀吉の異父弟)
史跡:国の史跡
遺構:石垣、曲輪、堀切、竪堀、土橋などが現存
備考:慶長9年(1604年)、出石藩主となった小出吉英(こいでよしひで)が山上の主郭などを破却し、山麓の館および郭部分を近世城郭の出石城へと改め、出石城・有子山城で続日本100名城に選定
黒井城|続日本100名城
所在地:兵庫県丹波市春日町黒井
築城年:伝承=建武年間(1334年〜1338年)
築城者:赤松貞範(あかまつさだのり)
主な城主:斎藤利三(さいとうとしみつ)
史跡:国の史跡
遺構:石垣、空堀、土塁などが現存
備考:城山(標高356.8m)の山上にある山城が、黒井城(くろいじょう)。山麓は標高100mほどなので、比高250mという難攻不落の山城
戦国時代(16世紀後半)の城郭遺構が、その後改変の手が加わることなく良好に残される貴重な例
9月下旬〜12月上旬の放射冷却の早朝には、雲海も期待でき、それを目当てに登城する人も
洲本城|続日本100名城
所在地:兵庫県洲本市山手1-806-1(下の城)、兵庫県洲本市小路谷(三熊山)
築城年:近世城郭=寛永7年(1630年)
築城者:蜂須賀氏家老の稲田氏
主な城主:池田忠雄(姫路城主・池田輝政の三男)
史跡:国の史跡
遺構:三熊山の山城(上の城)には穴太積(あのうづみ)の石垣や濠などが現存
備考:明治維新後、稲田家家臣は、北海道・静内の過酷な開拓を担いますが、その話は映画『北の零年』のモチーフに
山上にある模擬天守(展望台)は、昭和3年築で日本最古の模擬天守
兵庫県九大名城とは!? | |
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