岐阜城

岐阜(ぎふ)の市街を見下ろす金華山(329m)の山頂に建つ山城。かつては斎藤道三の居城・稲葉山城でしたが、1567(永禄10)年、織田信長は小牧山城(愛知県小牧市)から本拠を移し、新たに山城を築城して岐阜城と改名しました。織田信長は、岐阜城の時期から「天下布武」をスローガンに、天下統一を目ざしています。

岐阜城をきっかけに信長は天下布武をはたす!

金華山(稲葉山)の山頂に建つ岐阜城の復元天守
金華山から濃尾平野と長良川を眼下にする
鎌倉時代の1201(建仁元)年、二階堂行政が稲葉山に砦を築いたのが始まり。
本格的な城としては、1539(天文8)年、美濃国(現・岐阜県南部)の守護代・斎藤利政(後の斎藤道三)が築城。

1567(永禄10)年9月、織田信長が西美濃三人衆(稲葉良通、安藤守就、氏家直元)の斎藤家離反、織田家内応により、ついに稲葉山城を攻略。
信長は臨済宗の僧で参謀役の沢彦宗恩(たくげんそうおん)の助言で、周の文王(紀元前1152年〜紀元前1056年)の天下統一の地・岐山(きさん)と孔子の生誕の地・曲阜(きょくふ)から「岐阜」という地名を定め、岐阜城を築き、城下を岐阜と呼ぶように。

その岐阜城も関ヶ原の合戦の際、信長の孫、織田秀信(幼名は三法師)が西軍に味方したためあえなく落城。
徳川家康は山城で織田家の拠点だった岐阜城を廃城とし、奥平信昌に10万石を与えて、加納城(岐阜市加納丸之内)を築城。
岐阜城の天守閣、櫓などは中山道沿いの加納城に移されています。

現在の天守は昭和31年築の模擬天守

天守から長良川を眼下に
金華山山頂からのパノラマ夜景

現在の天守閣(模擬天守)は昭和31年の再建。日没から22:00までライトアップも行なわれています。
最上階は長良川を眼下にする展望台になっており、夏の夜間営業では、オーロラに例えられるパノラマ夜景も楽しめます。

ちなみに信長の居館は、金華山山麓にあった天主と称した御殿です。
山麓から山上にかけた一帯209haは岐阜城跡として国の史跡になっています。

岐阜城のすぐ東に岐阜城資料館がありますが、こちらは昔の武器庫、食糧庫を隅櫓城郭造りに模して昭和50年に復元したもの。

山頂の復元天守へは七曲口(大手道)、水の手口(瞑想の小径)などの登山道もありますが、ぎふ金華山ロープウェーを使うのが便利。
金華山ドライブウェイは山頂へは到達しないので注意を。

大手道旧三の丸付近に復元された冠木門「天下第一の門」
瓦葺き、白壁造り、2階建の隅櫓形式に復元した岐阜城資料館

岐阜城で「天下布武」を天下に宣言

実際に政務は山麓の御殿で
山麓にある織田信長居館跡
濃尾平野の要である稲葉山城(岐阜城)を手中に収めることは、尾張国の織田家にとっては悲願でした。
信長の父・織田信秀は、1547(天文16)年、稲葉山城下まで攻め入るも大敗(加納口の戦い)。
1561(永禄4)年には信長も稲葉山城を攻めていますが敗退。結局、西美濃三人衆の内応で、難攻不落の稲葉山城も1567(永禄10)年、稲葉山城の戦いで落城。ついに岐阜城を建設します。

信長は清洲城から小牧山城、さらに岐阜城へと居城を移していますが、この濃尾平野を北に移した政策は、まさに天下取りを睨んだものだったと推測できます。
岐阜城を居城とした時代から、信長は「天下布武」の朱印を用いるようになっているのです。

信長が使った「天下布武」の印
岐阜駅前にある黄金の信長像
岐阜城
名称 岐阜城/ぎふじょう
所在地 岐阜県岐阜市金華山天守閣18
関連HP 岐阜市公式ホームページ
電車・バスで JR岐阜駅・名鉄新岐阜駅から岐阜バスまたは、名鉄バス長良橋方面行きで15分、岐阜公園歴史博物館前下車、さらにロープウェイで約3分、山頂駅から徒歩3分
ドライブで 東海北陸自動車道岐阜各務原ICから約12km。または、一宮木曽川ICから約13.5kmで岐阜公園堤外駐車場
駐車場 岐阜公園堤外駐車場第1(143台)・第2(36台)/1時間まで無料、以降有料
問い合わせ 岐阜城 TEL:058-263-4853/FAX:058-263-4853
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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