恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区

恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区

岐阜県恵那市岩村町、日本三大山城にも数えられる岩村城の城下町・岩村は、江戸時代には東濃地方の政治・経済・文化の中心として栄えた地。岩村町本町2丁目、本町3丁目の全域など14.6haの商家町が恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区(えなしいわむらちょうほんどおりでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)に指定されています。

城下町・岩村には江戸時代からの商家が現存!

恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区
杉玉の下がる岩村醸造

岩村町の中心にある枡形(まずがた)から東側が旧城下の町人町で、南北に長い敷地割り、切妻・平入りで2階部分の低い「厨子二階」といわれる造りの建物が残されています。
枡形から西側は明治39年の岩村電気軌道の開通以降に発展した商家町です。

町に置かれた問屋(現在の公開施設、木村邸と勝川家が問屋)が岩村藩の財政を支え、藩主も出入りした商家で、商家町を運営していました。
江戸時代の城下町から現在の岩村駅に向かって西側が、鉄道開業後の町並み、東の岩村城寄りが江戸時代の町並みということになります。

江戸時代の商家・木村邸は資料館として再生され内部の見学も可能(入館無料)。
藩主が出入した玄関、表通りに面した武者窓、上段の間、茶室などが現存しています。

「女城主」の蔵元、岩村醸造は天明7年(1787年)創業の造り酒屋。
今も昔ながらに2本の井戸を使って酒を醸しており、店内に敷かれたトロッコのレールも必見の価値があります。
岩村醸造向かいの「松浦軒本店」(まつうらけんほんてん)は、寛政8年(1796年)創業の老舗で名物は「カステーラ」。
「江戸城下町の館 勝川家」は、江戸末期から台頭した商家「松屋」を再生したもので、入館無料。
観光協会推奨品も販売されています。
「工芸の館」土佐屋は藍染の商家で、庭の天正疎水などが江戸時代の面影を残しています(入館無料)。

天正疎水は伝統的建造物群保存地区の各家の中庭を縦断している水路で、天正4年(1576年)、生活用水兼防火用に開削されたという歴史ある用水です。
桶狭間の戦いに参陣し、一説には今川義元を討ち取ったという河尻秀隆(かわじりひでたか)が、天正4年(1576年)、織田信長の命で岩村城主となり(武田軍との岩村城の戦いの翌年)、城下の町割りで整備されたもの。
戦国時代の用水が今も流れる貴重な姿をぜひお見逃しなく。

ちなみに岐阜県内の伝統的建造物群保存地区(重伝建)は、恵那市岩村町本通りのほか、美濃市美濃町、郡上市郡上八幡北町、高山市三町、高山市下二之町大新町、白川村荻町の合計6ヶ所あります。

恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区
背後の山に岩村城が
恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区
名称 恵那市岩村町本通り伝統的建造物群保存地区/えなしいわむらちょうほんどおりでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく
所在地 岐阜県恵那市岩村町
関連HP 恵那市観光協会公式ホームページ
電車・バスで 明知鉄道岩村駅から徒歩10分
ドライブで 中央自動車道恵那ICから約15kmで岩村歴史資料館駐車場 
駐車場 岩村歴史資料館駐車場 
問い合わせ 恵那市観光協会岩村支部 TEL:0573-43-3231
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

岩村城

標高721mの城山の山頂に築かれ、高低差180mの地形を活かした堅固な山城が岐阜県恵那市岩村町にある岩村城。大和・高取城、備中・松山城と並び、「日本三大山城」のひとつに数えられています。地形的な要因で霧が立ちこめやすいことから「霧ケ城」とも

岩村駅

岩村駅

岐阜県恵那市岩村町にある明知鉄道明知線の駅が、岩村駅。昭和9年1月26日、国鉄明知線阿木駅〜岩村駅間開通時に開業した駅で、中部の駅百選にも選定されています(明知鉄道では終点の明智駅と2駅のみ)。駅構内に腕木式信号機がモニュメントとして復元さ

 

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