旧太子駅ホッパー棟

旧太子駅ホッパー棟

群馬県吾妻郡中之条町にある国鉄吾妻線太子支線の駅跡が、旧太子駅(きゅうおおしえき)。終戦間近の昭和20年、日本鋼管群馬鉄山から鉄鉱石を搬出するために開業した貨物専用線が太子線で、鉱石積み出しに活躍した旧太子駅ホッパー棟が現存、国の登録有形文化財に指定されています。

戦後日本の復興を支えた群馬鉄山唯一の遺構

旧太子駅ホッパー棟

旧太子駅ホッパー棟は、日本鋼管群馬鉄山からの鉄鉱石を貨車に積み込むため、昭和19年に造られた鉄筋コンクリートの施設。
ホッパーとは、鉱石や砂利などを上部から投入して、下部から排出する構造物で、群馬鉄山から運ばれてきた鉄鉱石を受け入れて貨車に積み込むための施設。
群馬鉄山で採掘された鉄鉱石は索道(ゴンドラリフト)で太子駅に運ばれ、ホッパー棟2階部分の引込口から貨車に積み込まれたのです。
ホッパー棟1階部分、全長96mの柱と梁からなる構造物が軌道沿いに現存しています。

昭和42年に2、3階部分が取り壊され、1階部分も大半が土中に埋められましたが、観光振興を目的に、平成26年、中之条町の旧太子駅復元整備事業でホッパー棟1階部分が掘り出されたことで、歴史的価値が再認識されたのです。

太平洋戦争末期に突貫工事で完成し、戦後日本の復興を支えた群馬鉄山に関わる唯一の遺構として貴重なことから、国の登録有形文化財に指定。
その不思議なフォルムは、被写体にも絶好です。

群馬鉄山は昭和24年、生産量が月産2万tを超え、岩手県釜石市の釜石鉱山に次ぐ国内2位の鉄鉱山として発展し、日本の復興を支えたましたが、昭和40年に操業を停止しています。

旧太子駅
旧太子駅ホッパー棟
名称 旧太子駅ホッパー棟/きゅうおおしえきほっぱーとう
所在地 群馬県吾妻郡中之条町太子花園240-3
関連HP 中之条市公式ホームページ
電車・バスで JR長野原草津口駅から中之条町コミュニティバスで14分、太子下車、徒歩5分
ドライブで 関越自動車道渋川伊香保ICから約49km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 旧太子駅 TEL:0279-95-3055
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
旧太子駅

旧太子駅

群馬県吾妻郡中之条町にある国鉄吾妻線太子支線の駅跡が、旧太子駅(きゅうおおしえき)。終戦間近の昭和20年、日本鋼管群馬鉄山から鉄鉱石を搬出するために開業した貨物専用線が太子線で、昭和36年から旅客輸送が開始されましたが、昭和46年5月1日に

 

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