兵庫県尼崎市にある田能遺跡(たのいせき)の出土遺物などを収蔵、展示解説するミュージアムが田能資料館(たのしりょうかん)。昭和40年、大量の土器や石器の他、碧玉製管玉、白銅製釧、銅剣鋳型が出土、住居跡などの遺構が発見された弥生時代の遺跡が田能遺跡です(国の史跡)。
弥生時代の生活や文化に触れる
田能遺跡で発掘された集落では、弥生時代の全期間にわたり、生活が営まれ、猪名川(いながわ=淀川の支流)沿いの高台に溝を巡らせ、住居を築き、共同で田を耕作し、漁や狩りをして暮らしていたと推測されています。
近畿地方でほとんど発掘されなかった木棺埋葬の墓が、まとまって発見されたことで、歴史的資料としても貴重な遺跡になっています。
配水場建設に伴って発見された遺跡ですが、その貴重さゆえに保存運動が高まり、尼崎市立田能資料館の開館へとつながったのです。
田能資料館では、パネルや模型を使って、弥生時代の生活や文化についても詳しく紹介。
出土した遺物のうち、銅剣鋳型(どうけんいがた=近畿地方で初めての発見と話題になった砂岩を彫り込んだ鋳型で、復元すると40cmを超える大きさの銅剣の鋳型)、白銅製釧(はくどうせいくしろ=男性の左腕にはまった状態で発見された腕輪)、碧玉製管玉(へきぎょくせいくだたま=老年とみられる男性の胸部付近から発見された632個におよぶ碧玉製の管玉)は兵庫県指定文化財に指定されています。
屋外の史跡公園には屋外施設として円形平地式住居や方形竪穴式住居、高床式倉庫住居などが復元され、なかに入って構造を観察することが可能。
また資料館では『古代のくらし体験学習会』を随時開催し、勾玉つくり、弥生土器つくりなどを体験することができます。
田能資料館 | |
名称 | 田能資料館/たのしりょうかん |
所在地 | 兵庫県尼崎市田能6-5-1 |
関連HP | 尼崎市公式ホームページ |
電車・バスで | JR猪名寺駅から徒歩25分 |
ドライブで | 名神高速道路豊中ICから約4.5km |
駐車場 | 25台/無料 |
問い合わせ | 田能資料館 TEL:06-6492-1777/FAX:06-6492-1777 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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