好古園

好古園

兵庫県姫路市の姫路公園内にある日本庭園が好古園(こうこえん)。正式名は姫路城西御屋敷跡庭園好古園で、姫路城の発掘調査により確認された西御屋敷跡遺構を基にした約1万坪の敷地に、趣向が異なる9つの庭園群が造られた池泉回遊式の庭園です。

高尾太夫が暮らした西御屋敷の跡

西御屋敷は姫路藩3代藩主・榊原政岑(さかきばらまさみね)が新吉原、三浦屋の名妓で6代目の高尾太夫(たかおだゆう)を1800両とも2500両ともいわれる大金を使って落籍(身請け)し、住まわせていたと伝えられる屋敷。
榊原政岑は時の将軍・徳川吉宗が享保の改革(きょうほうのかいかく)で出した倹約令を無視して奇抜な服装で江戸城大手門を警備し、贅を尽くし、遊女遊びをしたため、蟄居(ちっきょ)を命じられ、結果、榊原家は越後高田に転封となっています(高尾太夫は高田への転封に同行し、越後高田城に居住、政岑没後は、江戸・榊原家下屋敷へ。墓所は東京都豊島区・本立寺)。
家督は息子の榊原政永の継承が許され、高田藩では倹約に努め新田の開発などに尽力しています。

遺構として発掘されているのは姫路城下に建てられた西御屋敷や武家屋敷の跡、池、屋敷門、町筋の跡です(酒井家時代の『姫路侍屋敷図』に記されたものとほぼ合致)。
市制100周年を記念して整備が行なわれ、平成4年に開園。
もとの地割を生かし、築地塀や長屋門、渡り廊下なども復元され、9つの大小庭園を結んでいいます。

姫路城を借景に、西御屋敷跡に造られた「御屋敷の庭」、数寄屋造りの茶室「双樹庵」のある「茶の庭」、姫路城の眺めを取り入れた「流れの平庭」など、四季折々の景色を眺めることが可能。
茶室「双樹庵」は、裏千家家元千宗室氏の設計・監修で、抹茶を味わうことも。

「好古園」の愛称は、藩校「好古堂」にちなんで命名されたもの。
渡り廊下、築地塀、長屋門などはテレビ時代劇『大岡越前』、『暴れん坊将軍』、『水戸黄門』、映画『るろうに剣心』、『TAJOMARU』(たじょうまる)など時代劇のロケにも使われ、おなじみのシーンに登場。

併設のレストラン「活水軒」では庭園を眺めながら姫御膳、穴子丼セット、いろどり活水軒官兵衛弁当などを味わうことができます。

好古園
名称 好古園/こうこえん
所在地 兵庫県姫路市本町68
関連HP 好古園公式ホームページ
電車・バスで JR・山陽電鉄姫路駅から徒歩20分
ドライブで 山陽自動車道山陽姫路東ICから約6km
駐車場 市営大手門駐車場(600台/有料)
問い合わせ 好古園 TEL:079-289-4120/FAX:079-289-4130
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

姫路城

日本の近世城郭のなかでも、築城当時の姿を残す唯一の存在といわれる姫路城。歴史は古く、1333(元弘3)年、播磨の守護職・赤松則村によって、砦が築かれたのが始まり。羽柴秀吉により、さらに池田輝政が現在の城郭を建築しました。天守群は国宝に、そし

 

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