兵庫県神戸市、神戸市役所近く、フラワーロードの西に広がる2.7haの園地が東遊園地。遊園地という名称ですが、遊戯施設はありません。神戸開港後の明治8年、「内外人公園地」という名で開園した日本で最初の西洋式運動公園で(外国人専用の運動場)、国の登録記念物、日本の歴史公園100選に選定されています。
居留地時代には「内外人公園地」だった地
開港とともに設置された外国人居留地ですが、そこに暮らす外国人たちの自治が認められ、開港当初は日本人の立ち入りすら禁じられていました。
幕府は、居留地の西側にパブリック・ガーデン、海岸沿いににプロムナード、東側にレクレーション・グラウンドをつくることを約束していましたが、実現せずに明治維新を迎えています。
その後、外務省・兵庫県・居留地行事局で協議が続き、明治8年、旧生田川の付け替え工事に伴って、居留地東側に土地が生まれたので、「神戸外国人居留地内に公園地取設け議
定書」が締結され外国人と日本人が共同利用するかたちでのグラウンドが設置されました。
これが「内外人公園地」で、居留地の外国人たちはラグビー、テニス、クリケットなどに興じたのです。
明治32年、条約改正に伴い、居留地が撤廃されることになり、居留地が市域に編入されて加納町遊園地となり、さらに大正11年に東遊園地と改称されています(グラウンドとしての機能は昭和37年まで存続)。
昭和38年には加納町7丁目の南部が公園に編入され、大噴水が設置。
昭和48年には、地下駐車場も完成しています。
公園内には、アレキサンダー・キャメロン・シムの顕彰碑、ポルトガルの初代領事のヴェンセスラウ・デ・モラエスの銅像、ボウリング発祥の地の碑も立ち、居留地時代を偲ばせています。
平成12年には、「慰霊と復興のモニュメント」、「希望の灯り」が完成し、阪神・淡路大震災を記憶し、犠牲者を慰霊する場ともなっています。
東遊園地から南の海側に向かうと神戸税関(広報展示室は見学可能)、そしてにほんで一番短い国道の国道174号があります。
名称 | 東遊園地/ひがしゆうえんち |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区加納町6-4 |
関連HP | 神戸市公園緑地協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR三ノ宮駅・阪神三宮駅・阪急三宮駅から徒歩10分 |
ドライブで | 阪神高速道路神戸線京橋ランプから約1km |
駐車場 | 市営三宮駐車場(1083台/有料) |
問い合わせ | 神戸市建設局公園部管理課 TEL:078-322-5420 |
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