兵庫県神戸市北区有馬町、有馬温泉を流れる有馬川に架かるねね橋のたもとにあるのが、ねねの像。ねねとは、豊臣秀吉の正妻・北政所(きたのまんどころ)のこと。念仏寺は北政所の別邸とも呼ばれ、秀吉とともにたびたび湯治に訪れ、薬師堂の再建なども行なっています。
対岸の「茶人太閤像」と向き合う姿で設置
ねねの像は、有馬ライオンズクラブ20周年(平成4年)、25周年(平成9年)を記念して制作されたもので、彫刻家・新谷英子の作品。
「彫刻のまち神戸に新谷一族あり」といわれ、父・新谷秀夫、兄・新谷琇紀、姉・新谷澤子と4人揃って彫刻家という一家で、須磨浦公園(神戸市須磨区)の『みどりの塔“薫風”』(昭和29年・新谷秀夫制作)は、神戸初のモニュメントとも称され、以降、彫刻の街・神戸を支えてきました。
有馬川の下流側、太閤橋のたもと、湯けむり広場には、昭和57年、有馬ライオンズクラブ10周年を記念して「茶人太閤像」(新谷英子制作)が設置され、茶人姿の秀吉坐像と対になり、お互いを見つめ合うスタイルになっています。
豊臣秀吉は、羽柴秀吉として三木城を攻略した天正8年(1581年)に初めて有馬温泉に入浴し(『有馬郡誌』)、賤ヶ岳の戦いで柴田勝家を破った天正11年(1583年)以降、文禄3年(1594年)までの11年間に北政所を伴って9回も湯治に訪れています。
なかでも天正17年(1590年)に千利休や小早川隆景らを招いて行なわれた『有馬大茶会』(ありまだいさのえ)は有名です。
北政所は薬師堂の再建に金子1500百貫、地領100石を寄進しています(『善福寺文書』)。
有馬温泉・ねねの像 | |
名称 | 有馬温泉・ねねの像/ありまおんせん・ねねのぞう |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町1400地先 |
関連HP | 有馬温泉観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 神戸電鉄有馬温泉駅から徒歩5分 |
ドライブで | 阪神高速道路北神戸線有馬口ICから約1.5km |
駐車場 | 有馬温泉駐車場(有料)を利用 |
問い合わせ | 有馬温泉観光案内所 TEL:078-904-0708 |
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