鳳源寺

鳳源寺

広島県三次市にある臨済宗妙心寺派の寺、鳳源寺(ほうげんじ)。三次藩(みよしはん)の初代藩主・浅野長治(あさのながはる)が、寛永10年(1633年)に建立した浅野家の菩提寺。境内には赤穂浪士47人の出立の姿を模した木像を安置する義士堂などもあります。

ドラマチックな浅野家の歴史を今に伝える名刹

鳳源寺
義士堂の紅葉

義士堂のほか、大石内蔵助(おおいしくらのすけ=大石良雄)手植えと伝わる枝垂れ桜や、赤穂藩主・浅野内匠頭長矩(あさのたくみのかみながのり)の正室・阿久里の瑤泉院遺髪塔などがあり、浅野家ゆかりの名刹。

赤穂藩の浅野家は浅野長政の三男・浅野長重の家系。
広島藩・三次藩の浅野家は浅野長政の次男・浅野長晟の家系(長男・浅野幸長が若くして没したため家督を継承)で、両家は縁戚です。
大石内蔵助手植えの桜があるのは、浅野長治の娘・阿久里は、江戸城本丸大廊下(通称松の廊下)で吉良義央を切りつけた赤穂藩主・浅野長矩の正室で、輿入れの際に大石内蔵助が三次へと出迎え、枝垂れ桜を植樹したと伝えられているのです。

12月第2日曜の『三次義士祭』には、義士堂前で法要が営まれ、寺宝である忠臣蔵ゆかりの品々も公開されています。

浅野長治は、豊臣秀吉配下で、関ヶ原の合戦で東軍に与した浅野長晟(あさのながあきら)の子。
浅野長晟は、広島藩初代藩主となりますが、家督は次男の浅野光晟(あさのみつあきら)が継ぎ、長男である浅野長治は、父の遺領のうち備後国三次郡と恵蘇郡に5万石を分けられ、三次藩を立藩しています。
これは浅野長治が側室(母は不詳)の子で、正室(徳川家康の三女)の子である浅野光晟が家督を継続したのだと推測できます。

境内に稲荷社がありますが、これは浅野長治が生まれた山城国の伏見稲荷から分霊を勧請した社。
本堂裏の比熊山を借景とする庭園「愚極泉」(ぐきょくせん)は、4代目の愚極和尚の作庭です。

鳳源寺
名称 鳳源寺/ほうげんじ
所在地 広島県三次市三次町1057
関連HP 三次市観光公式サイト
電車・バスで JR尾関山駅から徒歩5分、またはJR三次駅からタクシーで7分
ドライブで 中国自動車道三次ICから約5km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 鳳源寺 TEL:0824-62-3680
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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