中野旧家群

中野旧家群

水軍が活躍した瀬戸内海は、古くから塩の生産や流通、海運業でも栄えた地。なかでも瀬戸内海の中心・芸予諸島の中核に位置する生口島(いくちじま)の瀬戸田(広島県尾道市瀬戸田)はその代表格で、「潮と塩の町」(開運と製塩の町の意)と呼ばれてきました。その栄華を伝える家並みが生口島北部の中野地区に残され、中野旧家群と呼ばれています。

製塩、海運業で栄えた栄華を偲ぶ

中野旧家群

生口島の海岸は、遠浅で干満の差が大きく、製塩には最適。
江戸時代には安芸藩主・浅野氏は塩を藩の特産品にするべく塩田の改良と大型化を図り、瀬戸田町は浅野藩の代表的な塩の生産地となったのです。

明治時代には塩浜は計37ヶ所、77haもあり、年間6万tもの塩が作られていたといいます。
土塀に囲まれた旧家群は、そのほとんどが幕末から明治、大正時代に建てられたもの。
瀬戸田塩業組合は昭和46年に解散し、瀬戸田の塩田の歴史が幕を閉じています。

明治から昭和初期の中野は製塩に加え、柑橘などの農業、さらには海運業も盛んで、十数軒の船持があり、その栄華の歴史を長屋門を構えた豪壮な家が今に伝えています。
海運業は、九州から石炭を積み大阪に運び、帰り荷に大阪から日用雑貨を島へと運んだのです。
 

中野旧家群 DATA

名称 中野旧家群/なかのきゅうかぐん
所在地 広島県尾道市瀬戸田町中野
関連HP 尾道市公式ホームページ
電車・バスで しまなみライナー瀬戸田BS下車、島内バス島内東回り線で20分、サンプラザ前下車、徒歩10分
ドライブで しまなみ海道(西瀬戸自動車道)生口島北ICから約7km
駐車場 なし
問い合わせ 尾道観光協会瀬戸田支部
TEL:0845-27-0051
FAX:0845-26-4001
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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