浜松海岸

根室市の落石岬の北側、馬の放牧地で知られるユルリ島、モユルリ島（両島とも立入禁止）を眼前にする海岸。浜松集落の南側、海に突き出した台地上の半島には今も馬の放牧地が残され、フットパスの「浜松パス」が設定されています。かつてこのあたりの漁師は馬を飼っていましたが、放牧地はその名残です。

『北の国から’95秘密』のロケ地

浜松海岸は、根室十景のひとつ。
ＪＲ落石駅を起終点とする「浜松パス」はなかなか手ごわいので高台を走る道道143号の浜松海岸駐車公園に車を停めて窓岩などの海岸線を眺めるのがお手軽。

さらに道道から離れて、浜松集落へと下れば、『北の国から’95秘密』のロケ地となった蛍が勤務した診療所となった民家や、螢が五郎に会いに行った食堂「凪屋食堂」と使われた家、集落の鎮守社・浜松八幡神社などがあります。

浜松という地名の由来は、集落の前が浜で後ろが松の木で覆われているため。
もともとは、背臥牛という地名で、アイヌ語のシュム・シュ・ウシに由来。
松浦武四郎の『戊午東西蝦夷山川取調日誌』では鮫の油を採取した場所と訳しています。
あまりに発音が難しいので、浜松になったのだとか。
というわけで、浜松からの開拓者が入植したわけではなく、羅臼町と同様に、昆布ロードを伝わって越中（富山県）など北陸からの入植者が多かったようです。