仁宇布駅跡

仁宇布駅跡

北海道中川郡美深町仁宇布、昭和60年9月17日に廃線となった美幸線(びこうせん)の駅跡が、仁宇布駅(にうぷえき)。駅跡は、NPO法人トロッコ王国美深の施設として使用され、廃線の線路を利用したエンジン付き保線用軌道自転車の運転体験が可能です。

昭和50年に赤字全国ワーストワンになった美幸線

仁宇布駅跡

美幸線は、美深と、オホーツク海側の北見枝幸(きたみえさし)を結ぶ路線として計画され、昭和39年10月5日、美深駅~仁宇布駅間 (21.2km)が開業(同年、仁宇布地区に電気導入)。

実際に仁宇布駅から北見枝幸側にも、橋梁が完成し、トンネルが貫通するなど工事が進展していましたが、結局は開通をみないままに、未成線として全体が廃線に(第2大曲トンネルは、北海道道120号美深中頓別線の「天の川トンネル」)。

昭和49年度の美幸線の収支係数は3859(100円の収入に対して支出が3859円)となり赤字全国ワーストワンに。

これを逆手にとって当時の美深町長・長谷部秀見(はせべひでみ/美深町名誉町民)は「日本一の赤字線」として宣伝を始め、昭和53年には銀座四丁目交差点、大阪・御堂筋で入場券を販売したり、美幸線で見合いをさせて25組のカップルを誕生させるなどアイデアを駆使して話題に。

同時に、『美幸線松山観光めぐり』を開催、松山湿原などを積極的にPRし、誘客を始めました。

さらに『日本一赤字ローカル線物語』という本を出版し、一時的に収支は改善しますが、残念ながら昭和58年度の収支係数は4780とさらに赤字が拡大しています。

その結果、完成間近な未成線を含めて全線が廃止に。

仁宇布駅跡
仁宇布駅跡
名称 仁宇布駅跡/にうぷえきあと
所在地 北海道中川郡美深町仁宇布215
関連HP トロッコ王国美深公式ホームページ
電車・バスで JR美深駅からタクシーで30分
ドライブで 名寄美深道路美深ICから約19km
駐車場 あり/無料
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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