北辰ダム

北辰ダム

北海道稚内市声問村、大規模な波状丘陵(周氷河地形)の広がる宗谷岬の谷間に築かれたダムが、北辰ダム(ほくしんだむ)。観光ルートから外れ、訪れる人も皆無のダムですが、実は日本最北のダム。北辰貯水池は、日本最北のダム湖ということに。タツニウシュナイ川を堰き止めた稚内市の上水道のためのダムです。

ダム周辺は立入禁止のため堰堤下から見学を

堤高32.00m、堤頂長180.00mのロックフィルダムで、昭和52年に完成。
ダム湖(北辰貯水池)には稚内市の1年分の水道量に匹敵する670万tの原水を湛え、導水管で26km離れた萩ヶ丘浄水場などへと運ばれています。

雪融け水によりダムの水かさが増した春には、ロックフィルダムの堰堤をオーバーフロー(越水)させる作業が行なわれ、例年3月末〜4月下旬頃まで、ダム下からオーバーフローを眺めることもできます。
また、毎春、ダム放水口に多数の大型のイトウが集結するという奇妙な光景でも知られ、ダムからの放水とともにイトウ稚魚が時折下流へと流れ、成魚となって産卵のためタツニウシュナイ川に回帰した北辰ダム生まれのイトウが、魚道のないダムに阻まれた姿だと推測されています。

上水道専用のダムなので、天端部分などは立入禁止。

タツニウシュナイ川は、タツニ(tatni=ダケカンバ、白樺)・ウシ(usis=〜が多い)・ナイ(nay=川)で周辺にダケカンバが多いという土地柄を表現したものだと推測できます(現在も谷間にはダケカンバ群落があります)。

北辰ダム
名称 北辰ダム/ほくしんだむ
所在地 北海道稚内市声問村上声問
関連HP 稚内市公式ホームページ
ドライブで 稚内空港から約16km
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