【見学ガイド】塩屋埼灯台

福島県いわき市、小名浜港の北、いわき七浜の中央に突き出した岬の断崖に建つ塩屋埼灯台は、「日本の灯台50選」にも選ばれた参観灯台。塩屋崎沖は、海上交通の難所として知られ、船舶の沈没が多かったところ。明治33年初点灯の灯台は昭和13年の福島沖地震で倒壊、現在のものは昭和15年に再建、昭和25年に修復されたもの。

映画『喜びも悲しみも幾歳月』の原作は、ここで誕生!

塩屋埼灯台

明治32年12月15日に初点灯した際には、日本一の高さを誇る大灯台でした(明治36年に出雲日御碕灯台が完成し、日本一の座を譲っています)。
「いわき七浜」の高台に建ち、ウニ漁、アワビ漁の豊間漁港(とよまぎょこう)の北側にあるため地元では「豊間の灯台」と呼ばれています。
平成23年3月11日の東日本大震災で被災し消灯しましたが、9ヶ月後に灯火は復旧し、復興のシンボル的存在にもなっています。

塔高27m、灯火標高73m、光達距離は、22海里(40km)で、15秒に1回発光。
一般公開される参観灯台で、海抜73mの灯火部分からは大海原を一望に。
また、灯台資料展示室も併設されています。

昭和32年に封切られた映画『喜びも悲しみも幾歳月』(監督:木下惠介、主演:高峰秀子、佐田啓二/松竹映画)は、塩屋埼灯台長夫人・田中きよの手記「海を守る夫とともに20年」(雑誌『婦人倶楽部』昭和31年8月号)が原案。

塩屋埼灯台をモチーフにした美空ひばりの『みだれ髪』(昭和62年/作詞:星野哲郎、作曲:船村徹)や『塩屋岬』(昭和62年/作詞:星野哲郎、作曲:船村徹)で有名に。
大病(特発性大腿骨頭壊死症)から復帰した第一作が『みだれ髪』で、灯台下の海岸には雲雀乃苑(ひばりのその)が設けられ、「みだれ髪歌碑」などが立っています。

また、「漁師は旨いものを腹いっぱい食べる」がモットーの「お食事処 山六観光」があり、海鮮丼、山六天丼、ひばり御膳、近藤真彦プロデュースの「ギンギラギン煮御膳」などを味わうことができます。

【見学ガイド】塩屋埼灯台
名称塩屋埼灯台/しおやざきとうだい
所在地福島県いわき市平薄磯宿崎34
関連HPいわき市公式ホームページ
電車・バスでJRいわき駅から新常盤交通バス江名経由小名浜営業所行きで30分、灯台入口下車、徒歩15分
ドライブで磐越自動車道いわき湯本ICから約21.1km
駐車場50台/無料
問い合わせ塩屋崎灯台灯光会 TEL:0246-39-3924
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
日本の灯台50選・東北の灯台9ヶ所

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平成10年11月1日の第50回灯台記念日の行事として、海上保安庁が募集し一般の投票によって選ばれた「あなたが選ぶ日本の灯台50選」。東北エリアからは本州最北端の大間埼灯台(青森県大間町)、本州最東端の魹ヶ埼灯台(岩手県宮古市)、東北最初の灯

『みだれ髪』歌碑(雲雀乃苑)

特発性大腿骨頭壊死症を理由に長期入院をしていた美空ひばりの復活第一作目が塩屋崎(福島県いわき市)をテーマにした、『みだれ髪』(作詞:星野哲郎、作曲:船村徹)、『塩屋崎』(作詞:星野哲郎、作曲:船村徹)で昭和62年の発売。塩屋埼灯台下の海岸に

参観灯台

「のぼれる灯台」参観灯台 東日本8基

日本全国の海岸に灯台はなんと3000基もありますが、そのうち灯火部分に上がれる、「のぼれる灯台」参観灯台はわずかに16基。そのうち東日本には8基あるので、機会があればぜひ見学を。螺旋階段(らせんかいだん)を上るので歩きやすい、上りやすい服装

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