茨城県つくば市北条にある筑波鉄道筑波線のホーム跡が、筑波鉄道・常陸北条駅跡(ひたちほうじょうえきあと)。廃線跡はつくば霞ヶ浦りんりんロード(茨城県道505号桜川土浦潮来自転車道線)というサイクリングロードに転用されています。
「つくば道」の門前町として発展した北条にあった駅
常磐線土浦駅(新治郡土浦町/現・土浦市)と水戸線・岩瀬駅(西茨城郡岩瀬町/現・桜川市)とを結んでいた筑波鉄道。
土浦駅〜常陸北条駅〜筑波駅間は、大正7年4月17日に開業し、筑波山神社参拝者や、筑波山登山の人々も運んでいました。
常陸北条駅は土浦駅から15.7kmに位置し、筑波鉄道筑波線では土浦駅に次いで乗降客が多い駅でした。
北条は筑波山参詣道である「つくば道」の要衝として、そして筑波山麓地域の商業の中心地として繁栄した町で、歴史的な店蔵や土蔵の街並みが現存しています。
寛永3年(1626年)、3代将軍・徳川家光が、筑波山の中禅寺(現・筑波山神社)の堂宇再建のための資材運搬路を整備したのが「つくば道」の始まりで、北条は門前町的に発展を遂げたのです。
北条駅前商店街・北条集落から筑波山神社へ伸びる「つくば道」は日本の道百選にも選定。
茨城県道138号(石岡つくば線)沿いには、つくば道起点の石標が立っています。
同様に、常陸北条駅〜筑波駅間は、筑波山を目指して真っ直ぐに線路が伸び、筑波鉄道の撮影ポイントにもなっていました(現在はつくば霞ヶ浦りんりんロードの撮影ポイント)。
昭和62年4月1日に筑波鉄道筑波線は全線廃止になり、つくば霞ヶ浦りんりんロード(茨城県道505号桜川土浦潮来自転車道線)の旧筑波鉄道コース(全長40km)に転用。
旧駅のうち6駅が休憩施設に転用されていますが、常陸北条駅跡には石積みのホームが残されるだけで休憩施設(駐車場・トイレ)が設置されていません。
JR土浦駅の改札近くには専用の自転車組み立てスペースが用意されているので、「駅からサイクリング」にも絶好。
「日本を代表し、世界に誇りうるサイクリングルート」を認定するナショナルサイクルルートの第1回選定に、「ビワイチ」(琵琶湖岸一周/193km)、「しまなみ海道サイクリングロード」(70km)とともに「つくば霞ヶ浦りんりんロード」(JR岩瀬駅~JR土浦駅および霞ヶ浦湖岸一周/176km)が選定されています。
筑波鉄道・常陸北条駅跡 | |
名称 | 筑波鉄道・常陸北条駅跡/つくばてつどう・ひたちほうじょうえきあと |
所在地 | 茨城県つくば市北条4410-1 |
関連HP | つくば霞ヶ浦りんりんロード公式ホームページ |
ドライブで | 常磐自動車道土浦北ICから約12km |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 茨城県県民生活環境部スポーツ推進課 TEL:029-301-2735/FAX:029-301-2847 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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