石川県加賀市の山中温泉にある共同湯が山中温泉総湯菊の湯。1300年前、北陸行脚で江沼国菅生神社に参拝中の僧・行基が発見したと伝えられる古湯、山中温泉。その総湯が菊の湯で、『奥の細道』途中に山中温泉に8泊し湯に浸かった芭蕉の詠んだ「山中や 菊はたおらじ 湯のにほい」の句から名付けられたもの。
芭蕉も堪能した山中温泉の「湯座屋」
行基の発見というのは伝説の域を出ませんが、山中温泉の発見以来、湯座屋(共同湯)があった場所が、山中温泉総湯菊の湯。
昭和初期まで各温泉宿には内湯がなく、「湯座屋」と呼ばれる共同浴場を利用していたため、山中温泉に逗留した芭蕉も、この総湯の温泉に浸かったことになります(集中管理方式のため、利用する源泉は往時とは異なります)。
男湯と女湯はそれぞれ別棟で、女湯は「山中座」(市民ホール)に併設、天平風の造りの男湯はその向かいの建物となっていて、足湯の「笠の露」も用意されています。
男湯の湯船の壁には文政9年(1812年)に再作成された『山中温泉縁起絵巻』(医王寺蔵)の一部分が九谷焼タイルで模写されています。
泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉(pH8.5)で神経痛、筋肉痛、五十肩などに効能があります。
山中温泉の温泉は集中管理方式で、山中温泉3号・7号・8号・10号・11号の混合泉ということに。
源泉温度は49.8度で、カラン、シャワーからは源泉が出る仕組み。
湯船は、かけ流しと併用して衛生管理のため循環濾過を併用しているので、純粋な源泉かけ流しではありません(衛生管理のため塩素系薬剤を使用)。
山中温泉総湯菊の湯 | |
名称 | 山中温泉総湯菊の湯/やまなかおんせんそうゆきくのゆ |
所在地 | 石川県加賀市山中温泉薬師町レ1 |
関連HP | 山中温泉観光協公式ホームページ |
電車・バスで | JR大聖寺駅から加賀温泉バス山中温泉行きで25分、終点下車、徒歩5分 |
ドライブで | 北陸自動車道加賀ICから約13km |
駐車場 | 観光客専用無料駐車場を利用 |
問い合わせ | 山中温泉総湯菊の湯 TEL:0761-78-4026 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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