兼六園・徽軫灯籠

兼六園・徽軫灯籠

石川県金沢市、国の特別名勝で、日本三名園にも数えられる兼六園のシンボルが、徽軫灯籠(ことじとうろう)。水面を照らすための雪見灯籠が変化した高さ2.67m、二本足の灯籠。琴の糸を支え、音の高低を調整する琴柱(ことじ)に似ているのが名の由来です。

加賀の豪商が献上した灯籠は、兼六園一の撮影地に

脚は元々同じ長さでしたが、陸側の脚が何らかの原因で折れたことで、池横の石の上に片脚を乗せてバランスを保っています。

虹橋と傍らのモミジの古木、徽軫灯籠というそして三位一体(さんみいったい)となった風景はフォトジェニックで、昔から兼六園を代表する光景に。

昭和52年、かつての灯籠は、心無い人により破壊され、現在の灯籠は2代目です。
材質、寸法を変えず、まったく同じように復元されています。
初代の徽軫灯籠は粟ヶ崎(あわがさき:金沢市粟ヶ崎町)に住む加賀藩の豪商・木谷藤右衛門が13代藩主・前田斉泰(まえだなりやす=霞ヶ池を掘り広げ、唐崎松を設置するなど兼六園を大庭園に拡張整備)に献上したものといわれ、笠と脚は岡山産、火袋には兵庫産、火袋の台の部分には香川産の御影石(みかげいし)が使われています。

木谷家は、北前船で財を成し、加賀藩の御用木材、御用米、御用金も運搬し、廻船30隻を保有、銭屋五兵衛を凌いだといわれる加賀の豪商で、代々、藤右衛門を名乗っています。
天保初年の全国長者番付では、東の横綱が江戸・三井八郎右衛門に対し、西の横綱が木谷藤右衛門。
明治に入って銀行業や鉱山業を手がけますが、大正時代に事業を整理して金沢に移り住んでいます。

兼六園・徽軫灯籠
兼六園・徽軫灯籠
名称 兼六園・徽軫灯籠/けんろくえん・ことじどうろう
所在地 石川県金沢市兼六町1-4
関連HP 兼六園公式ホームページ
電車・バスで JR金沢駅から北鉄バス橋場町経由小立野方面行きで12分、兼六園下下車すぐ。JR金沢駅から金沢周遊バス15分、兼六園下下車、徒歩3分
ドライブで 北陸自動車道金沢西ICから約8.3km、金沢東ICから約5.8kmで県営兼六駐車場
駐車場 県営兼六駐車場(554台/有料)
問い合わせ 兼六園 TEL:076-234-3800/FAX:076-234-5292
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

兼六園

水戸の偕楽園(かいらくえん)、岡山の後楽園(こうらくえん)と並び、日本三大名園に数えられる兼六園。江戸時代の代表的な林泉回遊式の庭園で、国の特別名勝にもなっています。霞ヶ池の畔にある徽軫灯籠(ことじとうろう)は、兼六園のシンボルともなった灯

兼六園・ラジオ塔

兼六園・ラジオ塔

石川県金沢市、国の特別名勝に指定される、加賀百万石の大名庭園、兼六園。兼六園内で、一見すると灯籠と間違えてしまいそうなのが、昭和8年5月15日建立のラジオ塔。正式名称は「公衆用聴取施設」で、NHKが昭和7年〜昭和9年、全国41の公園に、ラジ

兼六園『雪吊り作業』

兼六園『雪吊り作業』|金沢市

毎年11月1日〜12月中旬、石川県金沢市の兼六園で『雪吊り作業』が始まります。庭園内の樹木を雪から守るため芯柱を立て縄で枝を吊る作業が雪吊り作業。兼六園では有名な唐崎松が一番最初に作業され、12月中旬頃まで続けられます。園内随一の枝ぶりを誇

金沢城・兼六園『ライトアップ~秋の段~』

金沢城・兼六園『ライトアップ~秋の段~』|2024

2024年10月4日(金)~10月5日(土)、10月11日(金)~10月13日(日)、10月15日(火)~10月19日(土)、10月25日(金)~10月26日(土)、11月1日(金)~11月3日(日・祝)、11月8日(金)~11月9日(土)

金沢城・兼六園ライトアップ~冬の段~

金沢城・兼六園ライトアップ~冬の段~|金沢市|2025

2025年2月1日(土)、2月8日(土)、2月15日(土)、2月22日(土)17:30〜21:00(入園は20:45まで)、金沢市で『金沢城・兼六園ライトアップ〜冬の段〜』が行なわれます。期間限定で金沢城公園(荘厳空間)と兼六園(幽玄空間)

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ