愛媛・伊予鉄道郊外線で活躍! 井の頭線、京王線の昭和レトロ電車

伊予鉄道郊外線

昭和37年〜平成3年に京王電鉄(当時は京王帝都電鉄)・井の頭線の輸送力増強で投入された京王3000系電車、そして京王線で特急などでも使われた京王5000系電車(初代昭和38年〜昭和44年製造)が、今も現役で活躍するのが、伊予鉄道郊外線(愛媛県松山市周辺)です。

京王線の特急としても活躍した5000系電車が現役!

【伊予鉄公式YouTube】これはすごい!700系の個体差
伊予鉄道郊外線
京王5000系電車(初代)の台車周りなどを改造した伊予鉄道700系

京王3000系電車、京王5000系電車(初代)はともに鉄道友の会ローレル賞(第3回=1963年、第4回=1964年)を受賞、しかも2年連続受賞となった昭和を代表する京王電鉄の車両。
とくに京王5000系電車は特急などにも利用され、その端正なフォルムから京王帝都電鉄(当時)の近代化の象徴(「スマート」、「明るい」、「速い」イメージを有した車両として開発)ともなっていました。
昭和43年に導入された京王5000系車両は、ロングシートの通勤電車としては日本初の冷房完備で、京王線の冷房特急として注目されたのです。

京王電鉄京王線は、もともと4フィート6インチ軌間(1372 mm軌間)という馬車軌間(都電の前身・東京馬車鉄道の軌間)で、JR在来線や通常の私鉄の1067mm軌間(狭軌)、新幹線の1435mm(標準軌)とは異なる軌間です(京王電鉄でも井の頭線は1067mm軌間)。
これは開業時(明治43年)に東京鉄道(後の東京都電)のレール幅を採用したからですが、伊予鉄道郊外線は1067mm軌間(狭軌)。
軌間の異なる京王5000系電車は、小田急電鉄の廃車となった車両の台車などを使って京王重機整備で軌間変更に対応した改造を実施、伊予鉄道700系電車として運行、軌間変更のない京王3000系電車は伊予鉄道3000系となっています。

伊予鉄道郊外線のカラーは、「IYOTETSU チャレンジプロジェクト」で愛媛らしさを表現してオレンジ色で統一されているため、京王時代とは異なる色ですが、外見はそのままなので首都圏の人には懐かしさを感じるフォルムとなっています。

また青春ドラマの金字塔ともいわれる『俺たちの旅』(出演:中村雅俊、秋野太作、田中健/主題歌『俺たちの旅』小椋佳)は、昭和50年〜昭和51年の放送で、ロケ地となったのが井の頭公園など井の頭線沿線。
ドラマに登場する井の頭の電車は、京王3000系電車というわけで、伊予鉄道3000系は熟年世代には「夢の坂道は〜」で、感慨深い車両になっているのです。

伊予鉄道の郊外線・高浜線(高浜駅〜松山市駅)の大手町駅近くには、路面電車の大手町線(古町駅〜西堀端停留場)と平面交差する全国的にも珍しいダイヤモンドクロスがあり、旧京王5000系、旧京王3000系の通過シーンを見ることもできます。

伊予鉄道郊外線
『俺たちの旅』にも登場の京王3000系(伊予鉄道3000系)
愛媛・伊予鉄道郊外線で活躍! 井の頭線、京王線の昭和レトロ電車
関連HP 伊予鉄道公式ホームページ
問い合わせ 伊予鉄道鉄道部 TEL:089-948-3323
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
伊予鉄道大手町駅・大手町駅前停留場(ダイヤモンドクロス)

伊予鉄道大手町駅・大手町駅前停留場(ダイヤモンドクロス)

愛媛県松山市にある伊予鉄道の郊外線・高浜線(高浜駅〜松山市駅)の駅が大手町駅、そして高浜線と直角に平面交差(ダイヤモンドクロス)する路面電車の大手町線(古町駅〜西堀端停留場)の電停が大手町駅前停留場で、日本でもこれほど見事なダイヤモンドクロ

 

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