可睡斎『火防大祭(秋葉の火まつり)』|袋井市

袋井市の可睡斎で『火防大祭(秋葉の火まつり)』が行なわれます。袋井市にある法多山尊永寺 (高野山真言宗)、萬松山可睡斎 (曹洞宗)、医王山油山寺 (真言宗智山派)が遠州三山ですが、そのひとつ可睡斎(かすいさい)は、火防の神として有名。『火防大祭(秋葉の火まつり)』に参拝すると大きなご加護とご利益を受けることができます。

近世に庶民に広まった火伏せ信仰を今に伝える祭典

秋葉三尺坊大権現にお参りし、火伏せ、火の用心の御加護を受けるもの。三徳祈祷や護摩供養、御輿渡御、松明(たいまつ)道中登山・松明奉納、奉納天筒花火、火渡り、注連縄のお授けなどが行なわれます。
松明道中は、秋葉三尺坊大権現の御神火を松明に移し、門前より御真殿への参道を行列し護摩壇に松明を収めるもの。松明道中に参加してお守りを頂き、無病息災と心願成就を祈願します。
可睡斎独特の家型護摩木は、家の形をした護摩木で護摩壇の炎に供えることにより、身代りになって燃え火災から家を守るもの。
祈祷、松明道中(有料)、火渡りは飛び入り参加も可能です。

例年の日程は、9:00に祈祷開始。大祭大祈祷15:30~、17:00~御輿渡御、19:00松明引換え、19:30手筒花火、19:40松明奉納、20:00護摩木奉納・火渡り(年によって変更があるので、詳細は確認を)。

もともと秋葉信仰のルーツは秋葉山(現・浜松市天竜区春野町)の秋葉寺でした。徳川家康と関係のあった可睡斎の禅僧茂林光幡は、戦乱で荒廃していた秋葉寺を曹洞宗の別当寺とし、以降、徳川幕府による寺領の寄進など厚い庇護の下に、次第に発展を遂げていきます。
秋葉大権現は神道、仏教および修験道が混淆(こんこう)した「火防の神」として日本全国で爆発的な信仰を集めるようになり、広く秋葉大権現という名が定着します。
明治の神仏分離で秋葉山本宮秋葉神社が誕生し、秋葉寺は廃寺となって三尺坊は可睡齋に遷されたのです。

秋葉信仰と可睡齋
秋葉信仰が盛んだった江戸時代には、秋葉山(標高866m)の山頂にあった秋葉寺には、東海道から遠く離れた山中にもかかわらず、「秋葉参り」として、多数の参詣者が詰めかけました。明治6年に秋葉寺が廃寺となったときに三尺坊大権現の本躰が可睡斎の秋葉総本殿に遷座。以来、日本一の火防霊場として信仰を集めているのです。秋葉山山頂にあり秋葉寺を継いだ秋葉山本宮秋葉神社でも12月16日に「秋葉の火まつり」が行なわれています。東京・秋葉原も明治3年に宮城(江戸城)内の鎮火社から火防の神・秋葉大権現の分霊をを勧請して創建したことが地名の由来。火除地を「秋葉の原」と呼んだのが地名の起こりです。
可睡斎『火防大祭(秋葉の火まつり)』|袋井市
開催日 12月15日〜12月16日
所在地 静岡県袋井市久能2915
場所 秋葉総本殿可睡斎
関連HP 可睡斎公式ホームページ
電車・バスで JR袋井駅から静鉄バス可睡経由遠州森町行きで10分、可睡下車、徒歩1分
ドライブで 東名高速道路袋井ICから約2.7km
駐車場 300台/無料
問い合わせ 秋葉総本殿可睡斎 TEL:0538-42-2121
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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