横浜港近くにある中世鎌倉、戦国後北条、開国と文明開化などを解説する県立の博物館が神奈川県立歴史博物館。旧館部分は明治37年11月に建てられた旧横浜正金銀行本店で、ネオ・バロック様式の建物は国の重要文化財。平成30年4月に耐震工事を終え、リニューアルオープン。
古代から現代まで、神奈川県の歴史を学ぼう!
横浜正金銀行は、外国人商人との正金(現金)による堅実な金融と取引の円滑化が急がれた明治13年に開業。正面玄関真上にある青銅ドームは関東大震災で焼損し、昭和42年に復元されたもの。
館内では神奈川県の歴史を古代から現代まで5つのブロックに区分けし、時代順に学ぶことが可能です。
鎌倉出土の漆器類や歌川広重の街道絵図、ペリー提督の肖像などのほか、昭和30年代の生活用具の展示も興味深いものがあります。
ミュージアムショップ、喫茶室は1階フリーゾーンで見学者以外も利用でき、喫茶室ではハヤシライスなど昔懐かしい洋食が人気。
ショップでは、勾玉(まがたま)ネックレス、馬車道マグカップなど、ここならではの品もあるのでお見逃しなく。
建物も「明治の三大建築」といわれる名建築
建物(旧横浜正金銀行本店)は、明治27年築の東京府庁舎や、明治32年築の東京商工会議所などを手掛け、明治の建築界の巨頭といわれた妻木頼黄(つまきよりなか)の設計。
妻木頼黄の建てた本格的な建築物で唯一現存しているものです。
横浜正金銀行は、横浜開港を背景に、外国貿易金融を専門とする国際的な銀行として明治12年に設立、翌年開業したもの(日本銀行設立は明治15年)。
横浜正金銀行が設立するまでは、日本の商人が居留地の外国商館に出入りするのが通常で、為替の操作は香港上海銀行など横浜に支店を有する外国銀行の独壇場だったのです。
そんな日本人の貿易商の不利益を解消するために設立された横浜正金銀行は、対外貿易の発展とともに成長し、「世界3大為替銀行」といわれるまでに発展。
横浜正金銀行周辺は和親条約・通商条約が結ばれた後、外国人居留地となった場所で、ここに日本の銀行を建てたことが、日本の近代化の支えにもなったのです。
現在の建物は日清戦争後の金本位制への移行期に建設されたもの。
日本銀行本店、迎賓館赤坂離宮と並び「明治の三大建築」といわれています。
神奈川県立歴史博物館 | |
名称 | 神奈川県立歴史博物館/かながわけんりつれきしはくぶつかん Kanagawa Prefectural Museum of Cultural History |
所在地 | 神奈川県横浜市中区南仲通5-60 |
関連HP | 神奈川県立歴史博物館公式ホームページ |
電車・バスで | 横浜高速鉄道みなとみらい線馬車道駅から徒歩2分。JR桜木町駅から徒歩8分 |
ドライブで | 首都高速横羽線みなとみらいランプから約1km |
駐車場 | 市営馬車道地下駐車場(200台/有料) |
問い合わせ | 神奈川県立歴史博物館 TEL:045-201-0926/FAX:045-201-7364 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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