猿島・愛のトンネル

東京湾に浮かぶ唯一の無人島が猿島（神奈川県横須賀市）。三笠桟橋からトライアングルの運航する観光船で10分の船旅で到達できますが、島内でもっとも注目の場所が愛のトンネル。猿島は、島全体が明治17年6月に竣工した猿島砲台の跡ですが、全長90m、幅4mのレンガ造りの隧道（ずいどう）が愛のトンネルと呼ばれています。

明治初期のフランス積みレンガ壁に注目！

愛のトンネルと呼ばれるのは、あくまで、戦争遺跡の観光的PR用の愛称。
島北部の第一砲台、島南部の第二砲台を結ぶ砲台連絡用の隧道で、観光船が着岸する猿島桟橋から愛のトンネルまでのルートも、全長210mのレンガの切り通しというロケーション。

観光シーズンには、船も満員で人通りも多いのですが、シーズンを外したり、下船から少し待って歩き始めれば、人気（ひとけ）のない「愛のトンネル」の雰囲気を満喫できます。

切り通しから、愛のトンネル一帯の美しいレンガ積みは、フランス積み（正式名：フランドル積み／Flemish Bond）。
国内に現存する多くのレンガ積みは、明治20年頃から主流になったイギリス積み（English Bond）というわけで、猿島のはそれ以前ということがわかります。
イギリス積みはフランス積みに比べると、丈夫（強度が高い）で 経済的（使う煉瓦が少なくて済む）といわれ、明治中期以降はイギリス積みが主流になったのです。
猿島に残るフランス積みのレンガは国内でも富岡製糸場など22ヶ所が確認されているのみ（日本建築学会の調査による）という貴重な近代化遺産なのです。

明治初期の貴重なレンガ構造が現存することから土木学会の土木遺産（「猿島要塞」）にも認定されています。

猿島

神奈川県横須賀市、横須賀新港の1.7km沖に浮かぶ、東京湾唯一の無人島が猿島。戦前は東京湾要塞の一部で島全体が要塞だったため、立ち入りが厳禁。そのため周囲1.6kmの小さな島には豊かな自然と数々の史跡が残されています。江戸時代の砲台跡となる

東京湾要塞・猿島砲台跡

神奈川県横須賀市、横須賀新港沖合い1.7kmに位置する猿島に残るのが東京湾要塞・猿島砲台跡。明治時代、首都東京と海軍・横須賀軍港（横須賀鎮守府／明治17年設置）を守備するため、明治14年11月に起工、明治17年6月に竣工した砲台で、同じ横須

トライアングル猿島航路

神奈川県横須賀市、横須賀港の三笠桟橋（三笠公園）と東京湾唯一の無人島、猿島とを結ぶ観光船が、トライアングルの運航する猿島航路。三笠桟橋と猿島桟橋を10分ほどのクルーズで結んでいます。トライアングルは軍港めぐりも行なっていますが、軍港めぐりは

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