県立東高根森林公園

県立東高根森林公園

神奈川県川崎市宮前区、川崎市のほぼ中央部に位置する多摩丘陵の自然の残る11.8haの神奈川県立公園が、県立東高根森林公園。東名高速道路と国道246号(東京・横浜バイパス)に挟まれた丘陵に神奈川県の天然記念物に指定されるシラカシ林(2.8ha)が茂り、かつて水田だった谷戸には多くの湿性植物が生育しています。

多摩丘陵のシラカシ林が残存する貴重な自然を探勝

多摩丘陵の森は、雑木林(クヌギ-コナラ群集)が一般的ですが、これは人の手が入った二次林。
シラカシ、アカガシ、アラカシなど、カシ類を主としたシラカシ群集(常緑広葉樹林)は、かつて生活林となる以前の森の姿で、太古の自然環境ということに。
駐車場に近い丘陵地は、クヌギ、コナラを主体とする雑木林ですが、古代芝生広場のある丘陵斜面には、樹齢150年〜200年のシラカシが茂っています。
多摩丘陵に残されるシラカシ群集の残存林は断片的で、非常に貴重な存在です。

シラカシ林に囲まれた高台にあるのが、東高根遺跡。
弥生時代後期(3世紀頃)〜古墳時代後期(8世紀頃)の集落跡で(トレンチによる調査で竪穴住居跡62軒を確認、100軒~150軒以上の住居跡があると推定)、弥生人はシラカシで農機具をつくり、農作業を営んでいました(最盛期は弥生時代後期)。
居住地を台地上に、谷戸に水田を耕作し、森から食糧となる春・秋の植物などを採集していたと推測されています。

公園北縁の谷戸部分には湿生植物園があり、自然観察広場があります。
公園の入口は東名高速道路の高架側にある北口(障害者駐車場のみ、事前に電話で利用の可否の確認が必要)と、パークセンターのある南口(駐車場)の2ヶ所。

県立東高根森林公園
名称 県立東高根森林公園/けんりつひがしたかねしんりんこうえん
所在地 神奈川県川崎市宮前区神木本町2-10-1
関連HP 県立東高根森林公園公式ホームページ
電車・バスで JR武蔵溝ノ口駅、東急電鉄溝の口駅から川崎市営バスで森林公園前下車、徒歩3分
ドライブで 東名高速道路東名川崎ICから約3km
駐車場 112台/無料、3月~11月の土・日曜、祝日は有料
問い合わせ パークセンター TEL:044-865-0801/FAX:044-865-0164
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
東高根遺跡

東高根遺跡

神奈川県川崎市宮前区、川崎市のほぼ中央部に位置する多摩丘陵の自然の残る11.8haの神奈川県立公園が、県立東高根森林公園。公園内の高台に位置するのが東高根遺跡で、弥生時代後期(3世紀頃)〜古墳時代後期(8世紀頃)の集落跡で、神奈川県の史跡に

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ