東高根遺跡

東高根遺跡

神奈川県川崎市宮前区、川崎市のほぼ中央部に位置する多摩丘陵の自然の残る11.8haの神奈川県立公園が、県立東高根森林公園。公園内の高台に位置するのが東高根遺跡で、弥生時代後期(3世紀頃)〜古墳時代後期(8世紀頃)の集落跡で、神奈川県の史跡に指定されています。

弥生時代後期〜古墳時代後期の集落跡

昭和44年頃、一帯に大規模な宅地開発計画が持ち上がったため、昭和45年8月に神奈川県教育委員会、川崎市市教育委員会が予備調査を行なったところ、貴重な遺跡が発見され、周囲には多摩丘陵の原始性を保ったシラカシ林、北側にはかつては水田が営まれていた湿生植物が茂る谷戸があることから、一帯の土地を買上げ、県立公園として整備しています。

多摩丘陵の東端に位置する台地上に位置する集落跡、そして北側の谷戸という環境で、谷戸では弥生人が稲作を行ない、周辺のシラカシ、コナラなどの茂る森で、ドングリなどの食糧を採取したという生活空間が残存しています。
トレンチ調査で確認できた竪穴住居は62軒あり、実際には150軒を超える住居跡が眠っていると推測されています。
遺跡の現状保存を目的にしていたため、その後本格的な発掘調査も行なわれず、芝生の下に遺構が眠る形で、台地上の住居、谷戸の水田、周辺の森と、弥生人の生活空間全体を把握する遺跡になっています。

近くには縄文時代後期・晩期の集落遺跡として知られ、イネの栽培の痕跡も見つかった下原遺跡(しもっぱらいせき/多摩区長尾7-目12・18)もありますが、東名高速道路の道路部分にあるため、見学はできません。

東高根遺跡
名称 東高根遺跡/ひがしたかねいせき
所在地 神奈川県川崎市宮前区神木本町2
関連HP 川崎市教育委員会公式ホームページ
電車・バスで JR武蔵溝ノ口駅、東急電鉄溝の口駅から川崎市営バスで森林公園前下車、徒歩10分
ドライブで 東名高速道路東名川崎ICから約3km
駐車場 県立東高根森林公園駐車場(112台/無料、3月~11月の土・日曜、祝日は有料)
問い合わせ 川崎市教育委員会事務局生涯学習部文化財課 TEL:044-200-3306/FAX:044-200-3756
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
県立東高根森林公園

県立東高根森林公園

神奈川県川崎市宮前区、川崎市のほぼ中央部に位置する多摩丘陵の自然の残る11.8haの神奈川県立公園が、県立東高根森林公園。東名高速道路と国道246号(東京・横浜バイパス)に挟まれた丘陵に神奈川県の天然記念物に指定されるシラカシ林(2.8ha

 

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