とんもり谷戸

神奈川県川崎市宮前区初山1丁目、生田緑地の南端部、川崎国際生田緑地ゴルフ場に隣接する谷戸（やと）が、とんもり谷戸（飛森谷戸）。生田緑地南遊園、初山広場に挟まれた谷戸で、飛森谷戸の自然を守る会が結成され、環境保全のための清掃活動、田植え、どろんこ教室なども行なわれています。

生田緑地の初山地区にあるホタルが舞う谷戸

川崎国際生田緑地ゴルフ場の中心にある滝沢の池を源にするとんもり川は、かつては農業用水に利用され田畑を潤した川で、ホタルも生息する自然環境が残されています。
谷戸の奥まったゴルフ場の隣接地が森の広場として整備され、初山中央広場では初夏にホタルの観察も可能。
とんもり川にはビオトープ（自然観察池）が築かれ、菖蒲池（ほたるの里）とを結ぶ遊歩道（ふるさとの小径）も整備されています。

平成8年に結成された飛森谷戸の自然を守る会は、平成10年、宅地開発で消滅する犬蔵谷戸からゲンジボタルを4年を費やして移植し、平成22年には耕作放棄で湿地となっていた場所を水田に戻しています。
こうした活動で、山林と耕作地という初山地区の里山風景を復元し、都市部でありながらホタルの生息する環境を保護しているのです。

ちなみに、飛森（とんもり）と通称されていますが、正式には飛森（とびもり）が正しいとのこと。

生田緑地

東名高速道路川崎ICの北側、多摩丘陵の一角に位置する神奈川県川崎市最大の緑地公園が生田緑地（いくたりょくち）。総面積95.5ha、計画予定地を含めると面積は179.3haという広大なもの。緑豊かな園内では植物観察やバードウォッチングも可能。