724(神亀元)年、聖武天皇の勅願で行基が唐の五台山に準えて開山したのが高知市にある竹林寺。行基自ら本尊の文殊菩薩像を刻んで堂塔を建立したと伝えられています。その後、大同年間(806~810年)に空海(弘法大師)も来錫し、四国八十八ヶ所霊場31番札所となりました。
江戸時代には土佐随一の大伽藍を誇った
中国の五台山に似ていることから行基が名付けたという五台山の山麓に位置する五台山金色院竹林寺。
真言宗智山派の寺で、木造阿弥陀如来立像(平安時代後期)など貴重な仏像が数多く安置されています。
江戸時代には土佐藩主の帰依を受け、土佐山内家の祈願寺となり、学問寺として宗教・文化の中心的役割を果たしました。
堂塔は土佐随一を誇っています。
僧・純信とお馬の悲恋の物語として歌い継がれる『よさこい節』に登場の僧・純信も竹林寺の脇坊・南の坊に住む修行僧だったとか。
本堂(文殊堂)は、1644(寛永22)年、土佐2代藩主・山内忠義の建立で国の重要文化財。
本尊の文殊菩薩は50年に一度開帳される秘仏。
1816(文化13)年、土佐藩主参詣の際の接待殿として建造された書院も国の重要文化財。
1318(文保2)年、夢窓国師が作庭したという池泉鑑賞式の庭園は、閑寂な風情を見せる西庭と、南国らしい趣が漂う北庭からなり、国の名勝。
乗台寺庭園、青源寺庭園と並び「土佐三名園」のひとつに数えられています。
優美な姿の五重塔は昭和55年の建立。
毎月21日が弘法大師ご縁日。
大晦日の23:45〜、参詣者は除夜の鐘を撞くことができます。
1月1日〜3日の11:00〜、13:00〜、15:00〜は、『お福わけ』で、金銀の水引で飾った五円(ご縁)硬貨をはじめ新年の縁起物が舞台の上から威勢よく振われます。
天皇は、行基に日本国中から唐の五台山に似た霊地を探し、伽藍を建立するように命じましたが、行基が探し出したのが土佐のこの地。
宝物館には古くから伝わる藤原時代から鎌倉時代にかけての仏像17体(すべて国の重要文化財)が保管されています。
実は、高知県の重要文化財の3分の1がこの宝物館に収蔵されているのです。
霊場間の距離・時間
30番札所・善楽寺(高知県高知市一宮しなね2丁目) — (10km/30分) — 31番札所・竹林寺(高知県高知市五台山) — (8km/20分) — 32番札所・禅師峰寺(高知県南国市十市)
竹林寺(四国八十八ヶ所霊場第31番札所) | |
名称 | 竹林寺(四国八十八ヶ所霊場第31番札所)/ちくりんじ Temple 31: Chikurinji |
所在地 | 高知県高知市五台山3577 |
関連HP | 竹林寺公式ホームページ 四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ |
電車・バスで | JR高知駅からタクシーで20分 |
ドライブで | 高知自動車道高知ICから約8km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 竹林寺 TEL:088-882-3085/FAX:088-884-9893 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
取材・画像協力/高知県
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