白川水源

白川水源

熊本市の中心を流れる一級河川の白川。その水源となるのが阿蘇カルデラの南部、南郷谷(南阿蘇村)の白川水源で14度の清冽な水が毎分60tも湧き出しています。藩政時代から湧水池は肥後名勝のひとつに数えられ、現在は、環境省の名水百選に選定されています。阿蘇ユネスコジオパークの南阿蘇湧泉群ジオサイトになっています。

環境省の名水百選、南阿蘇湧泉群ジオサイトにも選ばれる湧水

白川水源
一帯は白川吉見神社の神域として保護されてきました
白川水源
環境省の名水百選にも選定

白川水源は、白川吉見神社の神域として保護されています。
祭神は、罔象女神(みずはのめのかみ)という水神様。
湧水はそのまま加熱せずに飲用することもできるので、タンクで汲んでいく人も多いのが特長。
環境保全のため見学には協力金100円が必要。

水源の下流では水遊びもできますが、水温が低いので注意が必要です。

阿蘇中央火口丘の南側斜面に位置していますが、中央火口丘に降った雨は、火山灰層に浸透し、水を通しにくい古い溶岩層の凝灰角礫岩の上を流れて、谷や崖で湧き出しています。
南阿蘇村にはそんな湧水が多数ありますが、地層中のミネラル分を解かし込んでいるので、名水と呼ばれています。

白川水源の周辺には、塩井社水源、寺坂水源、湧沢津水源、池の河水源、吉田城御献上汲湯、明神池、竹崎水源など、多くの湧水があり、阿蘇ユネスコジオパークの南阿蘇湧泉群ジオサイトとなっています。
ほとんどの湧水は白川の北側に位置していることから、これらの湧水は、中央火口丘からの伏流水だと推測できます。

また、南阿蘇村は、南阿蘇鉄道に請願して建設費を村が負担して南阿蘇白川水源駅を平成24年3月17日に開業しています。

名水の多い熊本県で、環境省の名水百選に選定されるのは、南阿蘇村の白川水源のほか、菊池水源(菊池市)、轟水源(宇土市)、池山水源(産山村)の合計4ヶ所です。

取材・画像協力/熊本県商工観光労働部(観光経済交流局)観光物産課

白川水源
名称白川水源/しらかわすいげん
所在地熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川2052
関連HP南阿蘇村公式ホームページ
電車・バスで南阿蘇鉄道阿蘇白川駅から徒歩15分
ドライブで九州自動車道熊本ICから約36km
駐車場200台/無料
問い合わせみなみあそ村観光協会 TEL:0967-67-2222/FAX:0967-67-2223
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
轟水源(轟泉自然公園)

轟水源(轟泉自然公園)

熊本県宇土市宮庄町にある環境省の名水百選に選定される湧水が、轟水源(とどろきすいげん)。1日3000tもの湧出量を誇り、一帯は轟泉自然公園として整備されています。周辺には熊本藩の支藩・宇土藩12代藩主・細川則立の隠居所「轟御殿」跡、轟泉資料

竹崎水源

竹崎水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村にある湧水源が竹崎水源。毎分120t、1日17万2000トンという南阿蘇村湧水群の中でも群を抜いた湧水量を誇り、農業用水の水源ともなっている湧水で、その名の通り、周囲には竹林があります。その割には知られていないので、訪れ

小池水源

小池水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村にある湧水源が小池水源。湧水量は毎分13tという豊富さで、南阿蘇村湧水群の中でもとくに巨大な湧水池となっています。もともとは灌漑用水の溜池として使われていましたが、現在では園地化されています。地元の子供達が釣りをする姿を

吉田城御献上汲場水源

吉田城御献上汲場水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村にある湧水源が吉田城御献上汲場水源(よしだじょうごけんじょうくみばすいげん)。阿蘇家の重臣・吉田主水頭(よしだもんどのかみ)の居城だった吉田城の水源で、阿蘇ユネスコジオパークの南阿蘇湧泉群ジオサイトのひとつ。吉田城跡は北

寺坂水源

寺坂水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村、南阿蘇鉄道高森線・南阿蘇水の生まれる里白水高原駅近くにある湧水量毎分5tの湧き水を誇るのが寺坂水源。南阿蘇鉄道の鉄橋の下に湧出しており、玉泉山正教寺門前にあるため御手洗水としても使われています。車窓からも眺めることので

川地後水源

川地後水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村にある湧水が川地後水源(かわちごすいげん)。湧水池北側の崖線に湧水源があり、今も生活用水として活用され、農産物を洗ったりする姿を見かけることも。池のように見えるのは、実は洗い場で、水の冷たさを活かして野菜や果物を浸して冷

池の川水源

池の川水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村、熊本県道39号(矢部阿蘇公園線)の中松小学校脇にある湧水源が池の川水源。湧水量は毎分5tで、湧水は、飲料水用、生活用水、かんがい用水と3つの用途別の水路に流れ、簡易水道が完成後も5軒の民家に給水されています。岩下水神社

湧沢津水源

湧沢津水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村、白川に近い田の真ん中から噴き出している湧水源が湧沢津水源(わきさわづすいげん)。水の柔らかさも南阿蘇村随一といわれており、コーヒーやお茶に利用するのにも最適。湧水量も毎分5tという豊富さで、洗濯、その他に使用できるよう

塩井社水源

塩井社水源

熊本県阿蘇郡南阿蘇村、阿蘇南郷谷を東西に走る国道325号から少し南に入った塩井神社境内に湧く湧水が塩井社水源。鎮守の森から湧き出す水は、毎分5t、日量7200tもあり、水路となって東へと流れています。湧き水は不老長寿、諸病退散の神水とされ、

明神池名水公園

明神池名水公園

熊本県阿蘇郡南阿蘇村白水地区のほぼ中央に位置する湧水池・明神池水源を中心とした公園が明神池名水公園。天正時代、子供がなかった地元吉田城の城主が池の水で身を清め、群塚神社境内にある誕生石に願掛けしたところ子宝に恵まれたという故事から「安産に効

高森湧水トンネル公園

高森湧水トンネル公園

国鉄の高森線(現・南阿蘇鉄道高森線)の終着駅・高森駅から延伸し、高千穂線(後の高千穂鉄道高千穂線/平成20年12月28日全線廃止)とを結ぶ計画途中の高森トンネルですが、工事中に大量の湧水にあい、工事を断念。跡地に誕生したのが高森湧水トンネル

よく読まれている記事

こちらもどうぞ