菊池渓谷(菊池水源)

菊池渓谷(菊池水源)

熊本県菊池市、阿蘇くじゅう国立公園に指定された菊池渓谷の源流地帯が菊池水源。流れる水は環境省の「名水百選」にも選定される名水です。国立公園の第一種特別地域にも指定される豊かな自然が残され、自然休養林に指定された1180haという広大な国有林の森のなかから阿蘇外輪山の伏流水が1日10万リットルも湧き出しています。

環境省の「名水百選」にも選定

かつては菊池川の源流地帯を「菊池水源」と呼んでいましたが、昭和37年に菊池渓谷に名称を変更。
環境省の「名水百選」(昭和の名水百選)では菊池水源という旧名を使っていますが、現地の表示は菊池渓谷となっています。

阿蘇外輪山の原生林から湧き出す伏流水が流れる菊池渓谷の水温は、年間を通して13℃と冷たく、一級河川の菊池川の源流部にはヤマメ、マスなどが棲息しています。
熊本県内に1500ヶ所以上存在する湧水のうち、阿蘇火山西麓に300ヶ所が分布するのは阿蘇カルデラの外輪山からの伏流水が湧き出すから。

「東の奥入瀬、西の菊池水源」とも称された美しい渓谷美を誇る菊池渓谷ですが、黎明の滝、天狗滝竜ヶ渕、「日本の滝百選」選定の四十三万滝(よんじゅうさんまんだき)と滝が連続。

遊歩道も整備され、入口ゲート(第1駐車場から200m)から竜ヶ渕までの「癒やしコース」(往復1km、所要30分)と、阿蘇の伏流水が噴出する上流部の広河原までの「マイナスイオン満喫コース」(往復2km、所要1時間)が用意されています。
夏でも涼しく、避暑を兼ねての散策にも絶好。

「菊池渓谷を美しくする保護管理協議会」が組織され、菊池渓谷と菊池水源の環境保全、自然災害の備えなどに尽力しています。
そのため、渓谷探勝にあたっては、維持管理協力金と駐車料金が必要です。

国立公園の第一種特別地域に指定されるため、ペット同伴での入谷はできません。
渓谷を流れる川は流れが激しいので、遊泳禁止となっています。
遊歩道の入口には「菊池渓谷ビジターセンター」もあり、軽食も用意される休憩コーナーのほか、売店もあるので探勝の前後にお立ち寄りを。

名水の多い熊本県で、環境省の名水百選に選定されるのは、菊池市の菊池水源(菊池渓谷)のほか、轟水源(宇土市)、白川水源(南阿蘇村)、池山水源(産山村)の合計4ヶ所です。

菊池渓谷(菊池水源)
名称 菊池渓谷(菊池水源)/きくちすいげん
所在地 熊本県菊池市原
関連HP 菊池渓谷公式ホームページ
電車・バスで JR熊本駅から熊本電鉄バス菊池行きで50分、終点下車、九州産交バス菊池渓谷行きに乗り換えて30分、終点下車
ドライブで 九州自動車道植木ICから約30km
駐車場 第1駐車場(90台/有料)・中央駐車場(90台/有料)
問い合わせ 菊池市商工観光課 TEL:0968-25-7223
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
四十三万滝

四十三万滝

菊池市の菊池渓谷にある滝で「日本の滝百選」にも選定されているのが四十三万滝。環境省の「名水百選」に選ばれた菊池水源は菊池川の源流ですが、湧き出した水は阿蘇外輪山の外側斜面を急流となって流れ下っています。四十三万滝の落差は10mほどとさほどで

轟水源(轟泉自然公園)

轟水源(轟泉自然公園)

熊本県宇土市宮庄町にある環境省の名水百選に選定される湧水が、轟水源(とどろきすいげん)。1日3000tもの湧出量を誇り、一帯は轟泉自然公園として整備されています。周辺には熊本藩の支藩・宇土藩12代藩主・細川則立の隠居所「轟御殿」跡、轟泉資料

 

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