熊野大花火大会|三重県熊野市

熊野大花火大会

毎年8月17日に三重県熊野市の七里御浜海岸で1万発が打ち上がるのが熊野大花火大会。豪華クルーズ船もわざわざこの日を目指して観賞クルーズを設定するほど。江戸時代に極楽寺の境内で盆の初精霊供養に花火を打ち上げたとのが始まりという歴史ある花火大会で、現在では旧盆明けの8月17日に行なわれています。紀州路最大の夏のイベントです。

三尺玉海上自爆、鬼ヶ城大仕掛けが圧巻!

熊野大花火大会

もともとは三河国・吉田(愛知県豊橋市)など花火発祥の地といわれる東三河から海上交通を使って伝来したと推測されています(江戸時代には吉田の花火は有名でした)。

往時には、地元に数軒の煙火業者があったといい、現在もプログラムの中に初精霊供養の灯籠焼きや追善供養の打ち上げ花火などが含まれています。

戦前も、那智の滝、ナイヤガラ、鬼ヶ城大瀑布などの大掛かりな仕掛け花火で数万人の観客を集めていました。
戦後も平成11年に世界初となる二尺玉4発同時海上自爆「熊野の四季」を行なうなど、20万人ほどの見物客を集めています。

打ち上げられるのは、スターマイン(鬼ヶ城・台船)、ワイドスターマイン(鬼ヶ城・台船)、仕掛スターマイン(鬼ヶ城・台船)、三尺玉海上自爆、鬼ヶ城大仕掛け(鬼ヶ城)など。

全速力で走る2隻の船から、点火した花火をつぎつぎと投げ入れ、海上で半円形の花を咲かせるのが「海上自爆」で、船を追うように花火が炸裂します。
400m沖合いに浮かべた鉄骨製の筏(いかだ)に、重さ250kgの三尺玉を設置してそのまま爆発させるのが「海上自三尺玉海上自爆」で、花火は直径600mの半円形に広がります。

フィナーレを飾る「鬼ヶ城大仕掛け」は、国の名勝天然記念物でもある鬼ヶ城の岩場や洞窟を利用して仕掛花火を設置するもの。
鬼ヶ城の岩場に、8号から二尺玉までの花火玉を直に置いて炸裂させる「鬼ヶ城大自爆」は迫力満点です。

JRで臨時列車が運転されるほか、ツアーバスも運転され、ツアーバス利用だと会場近くまでバスで入れることから人気を集めています(ツアーバス=会場から1.2km、一般の駐車場=会場から2.8km)。

熊野古道・伊勢路の一部は、七里御浜の海沿いの道が利用され、「浜街道」、「巡礼道」と呼ばれていました。

鬼ヶ城、七里御浜は、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。
つまり、『熊野大花火大会』は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のバッファゾーン(緩衝地帯=登録資産を保護するためにその周囲に設けられる利用制限区域)で行なわれる花火大会になっています。

熊野大花火大会
熊野大花火大会
開催日 8月17日
所在地 三重県熊野市有馬町
場所 七里御浜海岸
関連HP 熊野市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR熊野市駅から徒歩5分
ドライブで 紀勢自動車道尾鷲北ICから約40km
駐車場 臨時駐車場(1000台/有料)
問い合わせ 熊野市観光協会 TEL:0597-89-0100
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
七里御浜

七里御浜

2018年10月31日
鬼ヶ城

鬼ヶ城

2018年10月30日

 

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