法金剛院

法金剛院

京都府京都市右京区花園にある京都には数少ない唐招提寺に属する律宗寺院が法金剛院。平安時代初期、右大臣・清原夏野(きよはらのなつの)の山荘を没後、双岳寺に改めたのが始まり。国の特別名勝である庭園は、平安時代末期の池泉回遊式浄土庭園。青女の滝(せいじょのたき)は日本最古の人工の滝とも。

作庭家・林賢が築いた青女滝は、日本最古の人工滝

法金剛院
法金剛院境内図

創建当時の双岳寺は、天安2年(858年)、文徳天皇の発願で伽藍を建立し、天安寺と改称。
大治5年(1130年)、鳥羽上皇の皇后で、崇徳天皇(すとくてんのう)、後白河天皇の母である待賢門院(たいけんもんいん/藤原璋子・ふじわらのしょうし )が再興し、法金剛院とし、待賢門院も晩年を法金剛院で過ごしたことから「仁和寺の御堂」と呼ばれた名刹。
西行が待賢門院、そしてその美貌を受け継いだ娘・上西門院(清和院の斎院)を深く思慕していたことも有名で、「春風の花を散らすと見る夢は覚めても胸のさわぐなりけり」(「夢中落花と云事を、清和院の斎院にて人々よみけるに」)との歌を残しています。

その後、鎌倉時代に衰えていますが、円覚上人が復興。

庭園は、藤原氏の出身である待賢門院の指示で造られたもので平安時代に流行した極楽浄土を模した「浄土式庭園」。
大治5年(1130年)、譲位して上皇となった夫の鳥羽上皇を伴って待賢門院が落慶供養を行なっています。
昭和43年に発掘調査が行なわれ、昭和45年に復元されたもので、青女の滝(国の特別名勝)は高さ4mの石組みの滝ですが、平安時代のままに滝の石組みが残る貴重なもの。
その美しい姿は西行の歌にも詠まれています。

現存する本堂は元和3年(1617年)の再建で、本尊の阿弥陀如来坐像は、戌亥の守り本尊として知られる国宝で、鉄筋コンクリート造の収蔵庫に安置されています。
春(3月下旬~4月上旬)の待賢門院桜、8月中旬に咲く蓮の名所としても有名。

法金剛院
法金剛院
名称 法金剛院/ほうこんごういん
所在地 京都府京都市右京区花園扇野町49
関連HP 法金剛院公式ホームページ
電車・バスで JR花園駅から徒歩5分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約9km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 法金剛院 TEL:075-461-9428/FAX:075−463−7057
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
青女の滝

青女の滝

京都府京都市右京区花園にある法金剛院の境内の庭園にある人工の滝が青女の滝(青女滝)。大治5年(1130年)、待賢門院(たいけんもんいん/藤原璋子・ふじわらのしょうし )の命で林賢(りんけん)が築いた浄土式庭園の池に流れ込む滝で、日

 

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