穴太寺

穴太寺

慶雲2年(705年)、大伴古磨(おおとものこまろ)によって創立されたと伝わる古刹が京都府亀岡市の穴太寺(あなおじ)で、菅原道真も太宰府に流される折に立ち寄っています。西国巡礼を復活させた花山(かざん)法皇(在位984〜986年)が再興、室町時代に観音信仰の普及とともに西国三十三所第21番札所として庶民の崇拝を受けるようになりました。

身代わり観音として名高い丹波の古刹

穴太寺
穴太寺

本堂厨子内に祀られる本尊の木彫聖観音立像(聖観音)は、仏師・感世(かんせい)作の秘仏で、身代わり観音として有名。
また、鎌倉時代作と推測される釈迦涅槃像(しゃかねはんぞう)は撫でると病が治るという病魔平癒の撫で仏。
境内には本堂をはじめ、多宝塔、念仏堂などの堂宇が建ち並び、本堂、多宝塔を借景とする池泉観賞式の庭園は、丹波の名庭との誉れがあります。

『西国巡礼細見大全』など江戸時代のガイドブックには、穴太寺と20番札所の善峯寺(京都市西京区)を結ぶ順巡りや、愛宕山から穴太寺、善峯寺と逆に巡る人で賑わう様子が記されています。
現在はのどかな田園地帯に建つ穴太寺ですが、当時は門前に巡礼宿が建ち並んでいました。

1月3日に営まれる『福給会』(ふくたまえ)は、住職が投げる福札を参拝者が奪いあう行事で、赤札をつかめば長者になれるのだとか。

穴太寺

穴太寺 3つのチェックポイント

奈良時代創建の古刹
『今昔物語』にも登場の身代わり観音
池泉観賞式の庭園は「丹波の名庭」と呼ばれる

西国三十三所霊場間の距離・時間

20番・善峯寺(京都市西京区大原野小塩町1372) — (20km/40分) — 21番・穴太寺(京都府亀岡市曽我部町穴太東辻46) — (28km/50分) — 22番・総持寺(大阪府茨木市総持寺1-6-1)
※距離と時間はルートや交通状況により変動するため、およその目安です

穴太寺
名称 穴太寺/あなおじ
所在地 京都府亀岡市曽我部町穴太東辻46
電車・バスで JR亀岡駅から京阪京都交通バスで10分、穴太寺下車、徒歩3分
ドライブで 京都縦貫自動車道亀岡ICから約1.7km
駐車場 50台/有料
問い合わせ 穴太寺 TEL:0771-24-0809
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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