潮吹き防波堤(四日市港旧港防波堤)

潮吹き防波堤(旧港北防波堤)

木曽三川の治水事業でも知られるオランダ人土木技師のヨハネス・デ・レーケの提案で、明治の半ばに国際貿易港を目指し、土木請負師の服部長七が四日市港に造った防波堤。波が堤防に当ると、大堤にある49個の五角形の水抜き穴から海水が吹き出る仕組みなのでその名があります。四日市港旧港防波堤として国の重要文化財に。

国の重要文化財に指定される四日市港の防波堤

明治27年の完成で、防波堤は高さ3.7mの小堤が波の力を弱め、乗り越えた海水を、その後ろにある4.7mの大堤が受け止めるという二重構造。
完成によって港内への砂の流入が食い止められ、明治33年に全国7番目の開港場となりました。

残念ながら現在は埋め立てられ、単なる岸壁となっているので潮を吹くことはありません。
高砂町側の岸壁から遠望できるほか稲葉翁記念公園には、防波堤のレプリカがあり、その仕組みを知ることができます。

服部長七は、三河産の風化した花崗岩を使った真土と石灰をおよそ7:3の比率で混ぜたものが水中でも固まること発見。
この「長七たたき」と通称される人造石の技術は、宇品港築港工事(広島県)、熱田港護岸工事(愛知県)、岡崎・夫婦橋(愛知県)、庄内用水元杁樋門工事(愛知県)、上野動物園石塀(東京都)などにも利用されています。
また、近年でも、ユネスコ主導で行なわれたアンコール遺跡・バイヨン寺院 (Bayon)の復旧工事(1999年)にも活用されています。

完成の10年後、コンクリートの普及などもあって服部長七は現役を退き、岩津天神宮(愛知県岡崎市)に隠棲。
岩津天満宮には人造石が敷き詰められた長七庵も残されています。

なお、潮吹き防波堤(四日市港旧港防波堤)は、経済産業省の「近代化産業遺産群続33」の「海運業隆盛の基礎となった港湾土木技術の自立・発展の歩みを物語る近代化産業遺産群」のひとつとして認定されています。

潮吹き防波堤(四日市港旧港防波堤) DATA

名称 潮吹き防波堤(四日市港旧港防波堤)/しおふきぼうはてい(よっかいちこうきゅうこうほくぼうはてい)
所在地 三重県四日市市大協町1丁目
関連HP 四日市港管理組合公式ホームページ
電車・バスで JR四日市駅から徒歩25分
ドライブで 東名阪自動車道四日市ICから約10km
駐車場 なし
問い合わせ 四日市港管理組合振興課 TEL:059-366-7022
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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